81.同じ匂いのする者 ページ33
YH「A、話してもらえる？」
私の様子を気遣いながら、ユノが優しく促す。
とりあえず、鶴の間を飛び出してからの一部始終を
思い出せる限り、一生懸命に説明した。
どんな小さなことでもいい。
私の話のどこかに、元に戻るヒントが
あったらいいなと願いを込めて・・。
すると、それまで黙って話を聞いていたユノが
キュヒョンさんに頭を下げ、こう言った。
YH「まずは、お礼を言わせて下さい。
Aを助けてくれて、本当にありがとうございました」
A「ユノ・・」
YH「もし、その場にあなたがいなかったらAは今頃
酷い目に遭っていたことでしょう」
キュ「彼女を助けたのは、これで三度目かな」
YH「え？」
キュ「最初は崖の下に落ちそうになった所を助け、二度目は酔っ払いに
絡まれそうになった所を助けた。そして、さっきの件」
YH「崖って・・。まさか、あの時助けてくれた男性っていうのは
あなただったんですか？」
キュ「えぇ。これって運命だったりして(笑)」
キュヒョンさん・・こんな時に冗談言ってる場合じゃないよね？
”運命”
そう言って笑う彼とは対照的に、ユノはというと・・。
例えるなら、苦虫を噛み潰したような・・・そんな顔をしていた。
CM「僕らをからかって何が面白いんですか？Aさんに興味もないくせに・・。
そういう余計なことを言って、ヒョンを惑わせないで下さい」
YH「え・・？」
A「え！」
キュ「フフッ。さすがチャンミンさん。僕の気持ちを見抜くなんて
やるじゃないですか(笑)」
CM「ふんっ。どうも僕と同じような匂いがするんですよ、あなたからね」
キュ「そんな嫌そうに言わないで下さいよぉ〜」
CM「うわっ！甘えるな！気持ち悪っ！！」
お二人さん。
じゃれ合ってる所、悪いんだけどさ。
今、何気にさら〜っと気になること言ってたよね？
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作者名：ぽぽ | 作成日時：2014年11月26日 2時
