67.変化 ページ18
「溺れかけてたから助けてやったのに、これじゃ
踏んだり蹴ったりだぜ・・って、お前。何逃げようとしてんの？」
A「！！！」
「へぇ〜礼もなしってか。新参者のくせに随分な態度だな」
A「あの・・これは夢でしょうか？それとも・・」
「現実に決まってるだろ？何？俺みたいなウサギがそんなに
珍しいの？(笑)」
充分珍しいよ。
こんな人間ほどの大きさの喋れるウサギなんて
どこ探したっていないもの。
うさぎ山に住んでる野ウサギの突然変異かしら。
あ〜もしかして、そういうこと？
分かっちゃった。
A「はぁ〜もういい加減にしてよね」
「は？」
A「そんなでっかいぬいぐるみ着ちゃって。
私を驚かせようって、そういう魂胆でしょ！誰？中に入ってるのは誰なの？？」
「い、いててて！ひっぱるな！毛が抜ける！！」
A「あら？背中にチャックが見当たらないわね・・」
「いい加減にしろ！俺は着ぐるみでもなんでもなく
れっきとしたウサギだ！」
A「・・・」
「それにしても・・お前。結構、俺のタイプなんだけど。
せっかくだからさぁ、うさぎ山で俺とイイコトしない？」
A「ウサギに口説かれたって、嬉しくもなんともないっての！
人をバカにするのもいい加減に・・」
あれ・・？
あれあれあれ？？？
私の両手足、何でふわふわの白い毛に包まれてるの？
それによく見れば全身毛だらけ・・。
これって・・。
キョロキョロと自分の身体を見回す私に気付き
ナンパウサギが呟いた。
「人をバカにする？ははっ、何言ってんの？
どっからどう見てもウサギじゃん、お前。マジうける(笑)」
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作者名：ぽぽ | 作成日時：2014年11月26日 2時
