どうやら常識が伝わらないらしい～さぁん～ (ページ11)

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布団とはページ11

真冬設定

「急な雨に晒され、敷布団が四枚、掛け布団が三枚しかありません」

　胡蝶さんの言葉に、全員が絶句した。極楽な環境で寝れるのは、たった三人。いや、言い換えれば布団なしが六人も出るということだ。

　一人は敷布団だけ……

「そこで考えました。敷布団を1人で使い、掛け布団を2人で使えばなんとか寒さをしのげるのではないかと｣

　確かにそうだ。だけど…そんなわけ方をしたら絶対に敷布団が取り合いになると思う。だって、密着したまま1晩は精神的にも肉体的にもヤバいから。

「そこでくじを作りました。ここには、敷布団と書かれた紙4枚と、1～3と書かれた紙が2枚ずつ入っています。同じ数字が書いてあった人が、今日同じ布団を共有する人です」

　全員が嫌そうな顔をするが、この寒い時期に外は雨という状態で、布団なしはきついため、仕方なくくじを引く。

　敷布団チームは、甘露寺さん、伊黒さん、胡蝶さん、悲鳴嶼さん

　掛け布団チームは、富岡さんと宇髄さん。無一郎さんと不死川さん。そして……

「俺の相手はA少女か！」

　私と煉獄さん。冨岡さんと同じではなかったことに安堵していた、伊黒さんと不死川さん。そして、野郎と一緒かよ。と愚痴っていた宇髄さんがすごい血相をした。

「おい煉獄変われェ！」

「いや、俺と変われ！野郎と地味な夜なんてゴメンだ！」

「ちょ、それいうなら僕もAと寝たい」

　そして何故か便乗する無一郎くん。なんというか、こっちの主張は少しいやらしい気がする。

「Aは女だから一人がいいだろ。俺は煉獄と寝たいわけでは、決してないが変わってやる」

　そうやって気を使ってくれる伊黒さんの方が、100倍かっこよく聞こえる。

「うむ、俺はA少女と寝たいから嫌だな！」

　煉獄さんがそういうと、館にはぁーー！！！？という大声が響き渡る。私、今夜どうなるのでしょうか。