母さんが変なの拾ってきた

第三土曜日 ページ21

「さて、おかえりなさい皆さん」

「おう、ただいま。おかえりー」

　私がにこやかに言うと、伊黒さんと煉獄さんは互いの顔を見る。そんな2人を置いて呑気に入っていく宇髄さんと、心配そうに眺める不死川さんとで性格がわかれる。

「そいつは、お前らが思ってるよりも呑気だぞ」

　と、不死川さんが言うとここでは新人2人組の性格が出た。煉獄さんは不死川さんが言ってることが本当か確かめるように私の顔を覗き、伊黒さんは不死川さんが嘘をついてないか確かめるために不死川さんの方を向く。

「…うむ！ただいま帰った！」

　煉獄さんは少しうるさい声でそう言うと、組んでいた腕を解き、私に手を向けた。

「名乗るのが遅れた。煉獄杏寿郎だ。家主になる人間に対しての数々の無礼を許して欲しい」

「大葉Aです。ある程度ルールのある中暮らしてもらいますが、衣食住は保証します」

　私が手を握り返す。驚いた、そのゴツゴツした手は、知り合いの大工よりも厚い皮を持っていた。そういえば、私ってこの人たちのこと何も知らないな。

「で、伊黒さんはどうしますか？」

「衣食住は保証されるらしいからな、お前の条件によってやる。伊黒小芭内だ」

　挨拶だけで握手などない。そのまま家に上がっていく彼は、相も変わらず蛇を首に巻いていた。

【金曜日 終了】

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