盗聴とは ページ5
「Aちゃん、少しいい？」
「はい」
伊黒さんと呼吸の練習をしていたら、甘露寺さんが私を呼んだ。伊黒さんのご好意で今日の練習を切り上げ、甘露寺さんについていく。
たぶん甘露寺さんじゃなかったらダメって言われるんだろう。
「ぁぁあああ!!A!!」
すぐに聞こえた声で、私の眉間にシワがよる。他の柱の方もおそろいで、全員呆れ顔だ。
「なにやってんだよ、峰田実」
泣き叫び、私に抱きつく峰田。それを力任せに引っ剥がし、投げ捨てる。
「いや、やめて。キモイんだけど」
「なんでだよ!!いつも轟が抱きついてるのにオイラはなのかよ!!｣
決して彼を褒める訳では無いが、顔面偏差値と性格で焦凍くんと天地……月とすっぽんということを察してくれ。
「で、なに。他人に迷惑かけて、挙句に私にも迷惑かけようっての？」
「ちが……いや、あってるけどよォ」
合ってるのか。私は思わずため息をついてしまった。そこは嘘でも違うと言って欲しかった。
「申し訳ございません柱の皆様、すぐに処分しますんで」
「処分ってなんだよ！オイラとお前はマブタチだろぉおお」
泣き崩れる峰田を俵抱きして、自室に投げ込んだ。これで精神壊れるほど彼はヤワではない。
「てめぇ、次他人様に迷惑かけてみろ、頭潰して野犬の餌にすんぞ」
「あ、いつもの暴言に戻った」
私は懐かしの幼なじみなのに、全く感動もせず睨みつける。それほどこの峰田実という男が嫌いなのだ。
「いい、ここから出てくんな。私の棚に指一本触れるな、何もするな。なにかしてみろ、殺す」
柱の皆様にご迷惑おかけすること言いに行こうと、扉を開けたら、そこにいた。盗み聞きと言うやつだ。
「…ふふふ、楽しいですか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うささん(プロフ) - クッキー大好き！さん» 返信遅れてすみません！これからも更新頑張ります (2019年8月28日 22時) (
レス) id: bf4eafc009 (このIDを非表示/違反報告)
クッキー大好き！ - やっと来たー！！楽しく見てました！！これからも更新してください！！ (2019年8月20日 19時) (レス) id: dcaad7b3be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うささん
| 作成日時：2019年8月17日 22時
