月を見つけて【ワンパンマン】

ー連絡ー ページ5

「って事があったんですが、連絡を取るべきでしょうか」

「はぁ!?そんなことで一万円使ったのかよ!返してもらえ!」

　さすが現金な男、サイタマさん。私の身の危険よりもお金を選びますか。でも、彼自身ヒーローと名乗っていたので不審者じゃないとは思うけど、心配だな。

「だって、私、男性と二人きりなんて経験ありませんし」

「え、今は？」

　少しの沈黙。そういえば、居候とは言え男女が一つ屋根の下。しかも、片方は結婚もお付き合いしている人もいない男性、片方は未成年の家出少女。いかがわしい事が起きないはずがない。

「でもまあ、俺とお前だしな」

　相手がこの人でなければ。だって、いかがわしい事がおこるなら普通連れてきた初夜におこる。が、この人は普通にシャワーを浴びて寝た。おこることはなかった。

　いや、怒ったらダメだよ、そんなこと期待しているわけじゃないけど、女としての魅了がない、とも受け止められる。なんか、考えるだけ疲れてきた。

「じゃあ連絡しますね」

　私が食事の支度をしながら言うと、サイタマさんがどうでも良さそうにおう。と返してきた。

　あまり遅すぎてもだめだし、早すぎてもあれだから、明日連絡することにしよ。

　明日しようは一生来ない。

ー蚊ー→←ーナンパ？ー

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