【カゲプロ×暗殺教室】紅き瞳の氷結暗殺者*part5* =目を凍らせる話= (ページ19)

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169時間目＝兄の時間＝ページ19

｢ひっく...うぇぇ～...｣
｢あ、あぁもういい加減泣き止めって...｣

アジトに帰ってきた。
現在俺の部屋。
香流鴉は学校を出てから泣きっぱなしだ。

理由は

｢イトナ君...っひっく、また駄目だった...｣

そう、イトナの事だ。
イトナを、また学校に来させることが出来なかったと一人で責任を感じているようだ。

｢別にお前のせいじゃ...
てか、どうしてお前はそこまでイトナに感情移入するんだ?｣

どうしても気になっていた。
なんでそこまでイトナを気に掛けるのか。

好きじゃないなら一体なんなのか。

｢...似てるんだ。私のお兄ちゃんに｣

香流鴉が話し出した。
出て来たのは、兄という単語。

｢...無愛想で、無口だったけど...。
凄く優しかったんだ。

だから、私思うんだ。
イトナ君は絶対優しいって｣

香流鴉は、泣きながら話した。
...兄に似てる、か。

｢...でも香流鴉。
お前の家族という事は...まさかお前を｣
｢ちっ、違うよ!
...死んじゃったの、私のせいで｣

俺はてっきり、香流鴉を虐めてたんじゃないかと思ったが、どうやら違うようだ。

寧ろ、香流鴉の過去は壮絶なものだ。
俺が予想してるだけだけど、な。

｢...買い物してたら、急に男の人がナイフを振り回し始めてね。
お兄ちゃんは私を庇ったら...｣
｢...ごめん｣
｢いや、いいよ!｣

...優しい兄だったんだな。
だからイトナに感情移入してたのか。

...優しい兄弟か。

｢...俺にもいたよ。義理の姉だけど｣
｢...そうなの?｣
｢あぁ。
とても優しくて強い人だった｣

...アヤノ姉...なんで死んじゃったんだ...。

そこでキドの呼び声がして、俺たち俺たちは下に降りていった。

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九龍香月

香流鴉の兄

無口でクール、でも優しい