【カゲプロ×暗殺教室】紅き瞳の氷結暗殺者*part5* =目を凍らせる話= (ページ16)

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166時間目＝現場の時間＝ページ16

｢思いついた!
原さんは助けずに放っとこう!!｣

手をポン、と付いて明らかに思いついた!!というカルマの言った作戦。
皆は何言ってんの?と言いたげなげんなりした顔だった。

いやいやこいつふざけてんの?

｢原が一番危ねーだろうが!!
ふとましいから身動き取れねーし
ヘヴィだから枝も折れそうだ!!｣

お前も馬鹿だな。おい。
聞こえるぞ原さんに。

｢うぅー...イトナ君...｣
｢おい香流鴉おまえ死ぬ気か｣

岩場から身を乗り出して呟く香流鴉。
そんな香流鴉を、俺はヒョイっと持ち上げて下げる。

｢だってイトナ君が折角...｣
｢それは別の機会にした方がいいと思うぞ。
聞く耳持たんだろ、あいつ。

それに、そうこうしている間に作戦実行だ｣

ふっと見ると、寺坂はシロの近くに立っていた。

｢おいシロ!!イトナ!!｣
｢...寺坂君か
近くに来たら危ないよ?｣
｢よくも俺を騙してくれたな｣

寺坂はド怒り。
黙ってはいられないのだろう。

シロに怒鳴りつけた。

｢まぁそう怒るなよ
ちょっとクラスメイトを巻き込んじゃっただけじゃないか
Ｅ組で浮いてた君にとっちゃ丁度良いだろ｣

呑気な声で、シロはそう言う。
そんなシロの言葉に、俺の動きはピシリと静止した。

｢うるせぇ!!てめーらは許さねぇ!!｣

あぁそうだなぁ寺坂。

“ちょっとクラスメイトを巻き込んじゃっただけ”?

...ふざけてんのか。

｢イトナ!!テメェ俺とタイマン張れや!!｣

寺坂は、自分のシャツを脱いでイトナにそう言う。
まぁ作戦通りあれでイトナの触手を防ぐ気だろう。

｢ったく、てか香流鴉マジで危ないからな｣
｢あっ｣

また身を乗り出していた香流鴉。
どんだけ心配なんだよ...。

そう思っていると、寺坂の腹にイトナの、物凄いパワーの触手が当たった。

悶絶もんだろう。
よく耐えたなアイツ。

｢気絶する程度の触手は喰らうけど
逆に言やスピードもパワーもその程度。
死ぬ気で喰らいつけって｣

なるほど、な。

よく考えたじゃねぇかカルマの野郎。