【カゲプロ×暗殺教室】紅き瞳の氷結暗殺者*part5* =目を凍らせる話= (ページ15)

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165時間目＝実行の時間２時間目＝ページ15

｢...それにしても｣
｢...イトナ君...｣

切なそうに真下の光景に目をやる香流鴉。
俺達の下では、殺せんせーとイトナが戦っている。

だが今回はかなりのハンデ付き。

殺せんせーは苦手な薬品を吸った水をたっぷり吸収してしまって動きは鈍い。

それに、真上では助け出した原さんが触手の射程圏内に。
生徒を傷つけまいとしているので、殺せんせーは集中力が大幅ダウン。

片やイトナの方は何やらパワーアップしている。

｢...きたねぇ｣

勝手に爆破して皆を殺しかけて、またきたねー場所から手出しやがって!!

｢あいつらの安全に気を配るからなお一層集中できない。
あのシロの奴ならそこまで計算してるだろうさ。
恐ろしい奴だよ｣

あくまで冷静に語る寺坂。
これまでのこと、やはりあいつらに操られていたようだ。

｢あーそうだよ。
目標もビジョンも無ぇ短絡的な奴は...頭の良い奴に操られる運命なんだよ｣

吹っ切れたように、寺坂は言った。
一応反省してるんだろうな、アイツでも。

なんだよ、やっぱりお前も立派なＥ組の生徒じゃねぇか。

俺の頬が自然と緩んでしまった。

｢だからカルマ!
テメーが俺を操ってみろや｣

寺坂はカルマの胸板をドンッと殴った。
カルマは何も動じていない。

｢その狡猾なオツムで俺に作戦与えてみろ!!
カンペキに実行してあそこにいるのを助けてやらァ!!｣

そう言った寺坂の眼には、もう嘘偽りなんか無かった。

｢良いけど...実行できんの俺の作戦?
死ぬかもよ｣

カルマは、いつもの顔でニヤリと笑った。
カルマも相当乗り気なんだろうな。

｢やってやンよ
こちとら実績持ってる実行犯だぜ｣

ザッ、と寺坂は前に一歩。踏み出した。
その後ろで見詰めるカルマは一言

｢えまだ作戦考えてないけどもう行くの?｣
｢えあ、うん。まだなの!?｣

...ここは俺も、一肌脱いでやるかな。