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大丈夫といってその場を去ろうとしていたイチノくんは、少しふらっとしたのを私は見逃さなかった。
私は咄嗟にイチノくんの肩を掴み、イチノくんを引き留める。
「全然大丈夫じゃないじゃん！そうやっていつも自分のこと後回しにして…」
「イチノくんの体が心配だから…」
「お願い…無理しないで」
こんな言葉でイチノくんが休んでくれるとは思わなかった。
でも…どうしてもイチノくんが心配で。
伝えないと言う選択肢などなかった。
余計なことをいってしまっただろうか…
そんなことを考え、不安でイチノくんの顔が見れなかった。
なんと返答が来るだろうか。
そう思いながらドキドキして下を向いたまま突っ立っている私。
「…ありがとう」
イチノくんの意外な返答に思わず顔をあげ、イチノくんを見上げる。
微笑み優しい笑顔でこちらを見ていた。
その顔にドクンっと胸が高鳴るのがわかった。
「…気づいてくれたのはAが初めてだ」
「ちょっと疲れてるだけだと思う」
「…医務室までついてきてくれる？」
イチノくんの一言に私は急いで「う、うん。任せてっ」と言って、ふらつくイチノくんに肩を貸して医務室へと向かった。
ーーー
あの日、イチノくんは医務室で少し休んだら、部活に戻った。
彼は無理をしないと生きていけないのではないか。
そう思うほどにイチノくんは我慢する癖がついているのだろう。
その後イチノくんから、高校の時に盲腸による腹痛を我慢してテストを受け、救急車で運ばれた話を聞いた。
なんともイチノくんらしいエピソードに、笑ってはいけないとわかっていながらも笑ってしまった。
イチノくんは「笑うなよ」と言って、少し恥ずかしそうにしていた。
「…その時ですら誰にも気づかれなかったのに…」
「…Aありがとな」
そう言って、イチノくんは私に微笑みかけ、頭をポンポンと撫でてくれたのだった。
イチノくんの表情や行動に、
勘違いしてしまいそうになった。
そんな1日。
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usa(プロフ) - さねさん» さねさん！いつもありがとうございます😊💖そう言っていただけて光栄です✨書いてよかったです😭🌸お言葉に甘えて自分のペースで引き続き頑張ります🔥これからもよろしくお願いします✊🔥 (2023年4月7日 22時) (
レス) id: 1afdfb8f49 (このIDを非表示/違反報告)
さね - イチノくんのお話、とても素敵でした🥹♡♡お疲れ様です✨本編の深津さん、沢北の小説もとても楽しみです😊💓usaさんのペースで無理せず頑張って下さいね😊いつも応援してます！！✨ (2023年4月7日 14時) (レス) id: 0f56e55398 (このIDを非表示/違反報告)
usa(プロフ) - ぴょんさん» いつもありがとうございます！この作品を見てさらにカッコよく見えて嬉しいです🤭陰ながら支えてくれているぴょんさんには大感謝です😭✨沢北のスピンオフはもう少し先になる予定ですが引き続きお願いします🌸 (2023年4月4日 20時) (レス) id: 1afdfb8f49 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - 映画をみてきました！ 作品を読んでいるから、沢北くんと深津さんに何度もかっこいいと心動かされました💓 イチノくんのスピンオフの続きも沢北くんのスピンオフも 待ち遠しいです🫶もちろん深津さんの本編も🫶 (2023年4月4日 18時) (レス) id: 814c2e04f2 (このIDを非表示/違反報告)
usa(プロフ) - ハルレイさん» ハルレイさん！いつもありがとうございます😭💖ハルレイさんのコメントに何度救われたことか…感謝してもしきれません😢完結まで突っ走りますので、これからも応援してくださると嬉しいです😭✨よろしくお願いします！！🔥 (2023年4月1日 21時) (レス) id: 1afdfb8f49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usa | 作成日時：2023年3月29日 21時
