38.呼び出し�� ページ38
教材庫の扉の前まで来た。
扉の前で数秒立ち止まった。
そこから一呼吸おき、
私は教材庫の扉に手をかける。
扉にかけた手は手汗が少し滲んでいた。
私は扉を勢いよくあけ、
教材庫にいる人物を見た。
「あ、本当にきた」
そう声を発したのは、松本くんと以前付き合っていた川田さんだった。
それと川田さんと仲のいい女子が2人。
頭のどこかで川田さんではないかと思っていたが、本当にそうだったとは。
「松本くんと付き合ってるって本当なの？」
川田さんの近くにいる女子の1人が声を発する。
「…そうだけど」
少し震えていた手を隠すように、
後ろで手を組んだ。
私は毅然とした態度を3人に見せる。
「…てか稔くんどう？」
「手出してこなくてつまんないでしょ？」
川田さんの言葉に、沸々と怒りが湧いてくる。
つまんないって何？
どう言うつもりで付き合っていたんだろう。
稔くんはー・・
川田さんのことが…
そう思いながら私は心の中で首を振った。
「…川田さんのこと好きじゃなかったんじゃない？」
私が挑発するように言ったからだろうか、
川田さんはカッとなり私の肩を両手で突き飛ばした。
その拍子に後ろに倒れる。
持っていたカバンが私の体と離れ、川田さんの方へと転がった。
転倒した際にぶつけた腕がじんわりと痛む。
パッと川田さんの方を見ると、
川田さんは私のカバンについているキーホルダーに気づいたのか、
キーホルダーを手に取った。
「…稔くんにもらったの？」
そう言った川田さんは目の奥が黒く、
笑顔が消えた。
嫉妬に渦巻いたその表情に、
私は声が出せなかった。
ごめんなさいー・・・
あの日の出来事を思い出し、
額から冷や汗が滲む。
そして声が出せずにいると、
川田さんは教材庫の窓からキーホルダーを投げようとした。
私はその行動を見た瞬間、
「やめて！」
と大きな声を出し、川田さんの元へと走った。
しかし川田さんはそんなことお構いなしにキーホルダーを外へと放り投げた。
稔くんからもらった初めてのもの。
死ぬまで身につけていると伝えた後の稔くんの表情を思い出し、どう言うわけか絶望に陥った。
私は感情の勢いに任せて
川田さんの肩を掴んだ。
その拍子に川田さんが床に倒れ込む。
川田さんは倒れた衝撃で腰を強く打ったのか、痛そうにしていた。
その瞬間、教材庫の扉がガラッと開いた。
差し込む光と共に入ってきた人物は稔くんだった。
ーーー
主人公が謝った理由は後々わかります…！
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usa(プロフ) - Lyraさん» Lyraさん！コメントありがとうございます！全然気づいていませんでした😣💦すいません！今すぐ見させてもらいます❣️この作品も読んでいただいてありがとうございます！Lyraさんビックラブです🥺💗 (10月9日 21時) (
レス) id: d85cd154fb (このIDを非表示/違反報告)
Lyra(プロフ) - メッセージを送ったのですが、もしかしたら気づいていらっしゃらないのかも？って思ったのでこちらにコメントしました😉読んで下さっていたらごめんなさい🙇♂️36.の松本の照れや笑顔がすごく想像出来てほっこりしました💓 (10月8日 23時) (レス) id: 798ba1e857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usa | 作成日時：2023年8月23日 17時
