37.呼び出し�� ページ37
「…」
下駄箱の前で固まっている私を見かねたアミが、どうしたのと言わんばかりに私の下駄箱を覗いた。
「何これ？」
アミは私の持っている手紙を見た。
そこには、“稔くんについて話があります。放課後、教材庫で待っています“と書かれている。
差出人不明だ。
差出人不明であることに気づいたアミは、すぐさま「行かない方がいい」と言ってくれた。
「しかも教材庫なんておかしくない？」
「あそこ誰も行かないところじゃん」
アミは本当に心配してくれているようで、
私はアミの期待に応えるようにニコッと笑って返答した。
「…そうだよね。」
明らかにおかしいけど、
稔くんについてと言うところが妙に引っかかる。
…誰がなんの目的でこの手紙を書いたのか。
行くべきではないことは明白だったが、
気になった私は意を決して放課後に教材庫に向かうことにした。
ーーーー
教材庫に向かっていると、
運がいいのか悪いのか、たまたま稔くんと出会った。
そして稔くんは私が先日もらったキーホルダーをカバンにつけていることに気づいたのか、それを優しく触った。
「つけてくれてるんだな」
そう言いながら稔くんは満足げに微笑んだ。
そして付け足して私に質問を投げかける。
「Aどこに行くんだ？」
私が玄関と反対方向に歩いていたから疑問に思ったのだろう。
「ちょっと用事」
はぐらかした私を不審に思ったのか、
稔くんは眉間に皺をよせ、こちらに近寄ってくる。
「…告白か？」
嫉妬している感丸出しで来ていることに稔くん自身も気づいているのか、ほんのり顔を赤らめてこちらを見ている。
私はそんな稔くんが可愛くてついつい笑みが溢れる。
「あのね、稔くん」
「私そんなにモテないから」
「大丈夫だよ」
「大丈夫なわけないだろ」
「自覚持てよ」
少し拗ねた表情でこちらを見る稔くんにも可愛いと思ってしまう私はきっと末期だと思う。
その表情を見たせいか、私は呼び出しについて稔くんに伝えかけた。
しかしそれをグッと喉元で止める。
ここで稔くんに呼び出しの話をしても余計に心配をかけるだけだ。
「また公園でね！」
「いい子ちゃんは早く帰るんだよ〜」
私は稔くんの高い位置にある頭を撫でてから、
冗談っぽくそう言って走ってその場を去った。
それから私は稔くんの方を振り返ることなく廊下を走った。
ーーー
ゆっくり更新すいません。
誰かにとって需要があると信じて書いています！
独占欲は書きたいシーンの1つだったのでかけて嬉しいです♪
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usa(プロフ) - Lyraさん» Lyraさん！コメントありがとうございます！全然気づいていませんでした😣💦すいません！今すぐ見させてもらいます❣️この作品も読んでいただいてありがとうございます！Lyraさんビックラブです🥺💗 (10月9日 21時) (
レス) id: d85cd154fb (このIDを非表示/違反報告)
Lyra(プロフ) - メッセージを送ったのですが、もしかしたら気づいていらっしゃらないのかも？って思ったのでこちらにコメントしました😉読んで下さっていたらごめんなさい🙇♂️36.の松本の照れや笑顔がすごく想像出来てほっこりしました💓 (10月8日 23時) (レス) id: 798ba1e857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usa | 作成日時：2023年8月23日 17時
