33.公園 ページ33
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「…なんであんたばっかり」
「…あんたがいなければー・・・」
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公園のベンチに座り、
ぼうっと地面を見つめる。
どれくらいの時間こうしているだろうか。
何度聞いても慣れない言葉が、
私の胸を何度も何度も突き刺す。
こんなことで落ち込んでいてはこれから先もたない。
辛いのは私じゃなくてお母さんだ。
私がお母さんを支えないと。
じゃないとお母さんはー・・・
「…Aさん？」
聞き馴染みのある声に、ハッとする。
声の主を見ると、そこには案の定松本くんが立っていた。
「…なんかあった？」
そう言いながら松本くんは座っている私の目の前に来て、私の隣目線になるように膝を軽く曲げた。
そして私の頬を親指でスッと撫でる。
松本くんに撫でられたところが濡れていた。
その時ようやく私は自分が涙を流していたことに気づいたのである。
「ご、めん…」
「謝る必要ない」
「泣きたい時は泣けばいいって。前も言ったろ？」
松本くんの一言に堰を切ったように大粒の涙がこぼれ落ちた。
こんなことで泣いちゃダメなのに。
もっともっと頑張ってお母さんの力にならないと行けないのに。
なのにー・・・
「…何をそんなに頑張ってんだよ」
「…え」
私は無意識に心の中の声を出していたようで、
松本くんは真剣な眼差しでこちらを見つめていた。
「Aさんはもう十分頑張ってるだろ？」
「…だからもう頑張らなくてもいいんじゃないか？」
…頑張らなくてもいい…？
『Aが頑張って母さんを支えないとな』
『A…母さんのこと頼んだぞ』
親戚に言われた言葉や、父の最期の言葉が私に重くのしかかる。
「だめだよ！！」
「私が頑張らないとお母さんいなくなっちゃう」
松本くんの言葉にこれほど強い口調で返したのは初めてだった。
松本くんも私の大きな声にびっくりしているのか、
それとも私の言動にびっくりしているのか、
大きな目をさらに見開いてこちらをみている。
「…Aさんがお母さんを支えてるのなら、」
「俺がAさんを支えるよ」
「どんな小さいことでも、どんなことがあっても助けるって誓う」
私は松本くんの言葉に、唖然としてしまう。
私は松本くんに酷いことを言ったのに、
松本くんは私を見捨てずに助けるとまで言ってくれた。
私は松本くんを見つめながら、
また一粒の涙が頬を伝った。
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usa(プロフ) - Lyraさん» Lyraさん！コメントありがとうございます！全然気づいていませんでした😣💦すいません！今すぐ見させてもらいます❣️この作品も読んでいただいてありがとうございます！Lyraさんビックラブです🥺💗 (10月9日 21時) (
レス) id: d85cd154fb (このIDを非表示/違反報告)
Lyra(プロフ) - メッセージを送ったのですが、もしかしたら気づいていらっしゃらないのかも？って思ったのでこちらにコメントしました😉読んで下さっていたらごめんなさい🙇♂️36.の松本の照れや笑顔がすごく想像出来てほっこりしました💓 (10月8日 23時) (レス) id: 798ba1e857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usa | 作成日時：2023年8月23日 17時
