26.放課後�� ページ26
「松本くんがしたいようにするべきだと思う」
私の言葉に松本くんは目を見開いて顔を上げた。
松本くんはどこか寂しそうで、
辞めたいけど辞められないという複雑な心情の中バスケをしていたのではないだろうかと思った。
優しい松本くんのことだから、
きっと誰かのためにやっているバスケを辞められないんだと思う。
「誰の人生でもない。松本くんの人生だもん」
「やりたいようにするべきだよ」
困っている人にすぐに手を差し伸べられる松本くんは、
いつでも他人を優先してきたのだと容易に想像がつく。
そんなことを考えていたら、
無意識に口にしていた言葉だった。
「バスケを辞めても、続けても」
「私はずっと松本くんの行く道を応援する」
「松本くんがしたいことを全力で応援するから」
そう言いながら、
次は私が松本くんの手を強く握りしめた。
これもまた無意識だった。
想いを伝えるのに必死で
松本くんの目をじっと見つめてしまう。
松本くんは目を見開けて顔を赤らめていたが、
表情を戻し、私に問いかける。
「なんでそこまでしてくれるんだ？」
なんでー・・・
松本くんの問いに少し固まってしまう。
なんで…だろう。
考えたこともなかった。
私も松本くんに救われたから？
いや、そんな答えじゃなくて…
「好き、だから」
自分の方から出た言葉に自分でも驚いてしまう。
言うつもりなんてなかった。
ずっと封印するつもりだったはずの言葉。
松本くんはバスケがあるから、これから一緒にいられないと思っていた。
だから私の気持ちには蓋をすると、
無意識にそう思い込んでいた自分がいた。
だけどバスケを辞めたいと聞いて緩んでしまったのだろうか。
それにせっかく仲良くなれたのに、
断られたらもうこの関係性でいられない。
私は急いで自分の口を手で覆うが、
出てしまった言葉はもう元には戻らない。
「ごめん、今の…」
今のなし、
そう言おうとした瞬間、
松本くんが私の言葉を遮って口を開いた。
「…じゃあ付き合うか」
「うん………………っえ！」
予想外すぎる言葉に私は思わず松本くんを見る。
「嫌か？」
そんなことを言いながら少し不安そうな表情をする松本くんに対して勢いよく返事をした。
「やじゃない！」
私の勢いに最初は驚いていた松本くんが
すぐにふっと表情を緩めた。
「じゃあ決まりな」
そう言って松本くんは今までにみたことないほど安心した表情で笑っていた。
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usa(プロフ) - Lyraさん» Lyraさん！コメントありがとうございます！全然気づいていませんでした😣💦すいません！今すぐ見させてもらいます❣️この作品も読んでいただいてありがとうございます！Lyraさんビックラブです🥺💗 (10月9日 21時) (
レス) id: d85cd154fb (このIDを非表示/違反報告)
Lyra(プロフ) - メッセージを送ったのですが、もしかしたら気づいていらっしゃらないのかも？って思ったのでこちらにコメントしました😉読んで下さっていたらごめんなさい🙇♂️36.の松本の照れや笑顔がすごく想像出来てほっこりしました💓 (10月8日 23時) (レス) id: 798ba1e857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usa | 作成日時：2023年8月23日 17時
