16.一面 ページ16
今日も夜にバスケがあった。
こっぴどく怒られた後にサボる勇気もなく、
真面目にバスケに行った。
その帰り、もしかしたら今日もAさんがいるかもしれない、と思い、公園に立ち寄る。
自転車を停め、ふと公園に目を向けると、
ベンチに座っているAさんの後ろ姿を見つけた。
俺は逃げられないように、と静かにゆっくりとAさんに近づいた。
そして名前を呼ぼうとした瞬間、
Aさんから啜り泣く声が聞こえた。
…え？
よく見ると肩を震わせている。
衝撃の出来事に、俺はその場で立ち止まった。
Aさんが泣いていることに衝撃を受けたのだ。
Aさんは笑顔しか見ないって有名だ。
怒っているところも泣いたところも、誰も見たことがない。
そんな彼女が泣いている。
放っておくこともできず、
俺は勇気を出して声を絞り出した。
「…Aさん？」
俺の声に、Aさんは勢いよく振り向いた。
驚いたのか、目を大きく開けてこちらを見ている。
その目には溢れんばかりの涙がたまっていた。
Aさんは俺の姿を見て、慌てて再度背を向けた。
「松本くん、今日も公園来たの？」
無理に明るい声を出しているようで、
なんとも言えない気持ちになる。
「…Aさんはよく来るのか？」
涙を必死に拭いてから、また俺の方を振り向いた。
そしてニコッと笑う。
「うん」
「不良少女だって思った？」
無理に笑っているのか、眉毛が八の字になっていた。
…そこまでして無理に笑わないといけない理由ってなんなんだ？
そう思った時、1つの考えが頭をよぎった。
もしかしてAさんは、
ずっとこうして生きてきたのではないか？
本当にストレスがないのではないかと思ったが、
冷静に考えてそんな人間はなかなかいない。
いろんなものを抱えているのに、
周りに心配をかけないようにずっと笑っていたのだろうか。
意外なAさんの一面を見た気がして、
胸が締め付けられる思いだった。
俺は気付けば、後ろからAさんを抱きしめていた。
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usa(プロフ) - Lyraさん» Lyraさん！コメントありがとうございます！全然気づいていませんでした😣💦すいません！今すぐ見させてもらいます❣️この作品も読んでいただいてありがとうございます！Lyraさんビックラブです🥺💗 (10月9日 21時) (
レス) id: d85cd154fb (このIDを非表示/違反報告)
Lyra(プロフ) - メッセージを送ったのですが、もしかしたら気づいていらっしゃらないのかも？って思ったのでこちらにコメントしました😉読んで下さっていたらごめんなさい🙇♂️36.の松本の照れや笑顔がすごく想像出来てほっこりしました💓 (10月8日 23時) (レス) id: 798ba1e857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usa | 作成日時：2023年8月23日 17時
