地下の茶会5 ページ35
『大丈夫だ
上はもう片付いてる』
静かに言うAに牧田は少し手の力を緩めた。
『しっかり息をしろ牧田
これからはお前の仕事だ
ここに運んでくるから、ちゃんと見てやってくれ』
な？と顔色の悪い牧田の頬に触れて、そっと汗を拭う。
「上は、安全なんだな？」
『安全だ
蘭たちが片付けた』
頬を撫でていたAの手を、力強く握って聞く牧田に大きく頷く。
ホッと息を吐いた牧田に、にっこり笑ったAは、外の部下を頼む。と言い残してタダと共に部屋を後にした。
その後、運ばれていたり、自分の足で来た怪我人の手当てに追われる牧田にココが給料を上乗せした。
「コレは返しとく」
ひと段落した牧田の元に訪ねてきたAに、牧田は銃を渡した。
『あぁ、威嚇くらいにはなっただろ？』
「もう二度と持たねぇぞ」
牧田の言葉にふふっと笑ったAは、受け取った銃の弾倉を外す。
『弾は入ってないよ』
ほら。と言って見せた空っぽの弾倉。
それを見た牧田は目を見開いた。
「は！？お前俺を死なす気か！？」
『言ったろ？守ってやるって
それに、弾が入っていてもお前は撃たない』
「撃つかもしれねぇだろ！？」
『いや、撃たせはしない』
笑顔を消して急に真面目になったAに牧田は黙る。
『お前を人殺しにはさせない
殺してほしい奴がいるなら私が殺してやる
お前が人を殺す事のないように私が守ってやる』
力強い目で牧田を見つめて言うAに、牧田は呼吸を忘れる。
『だから、お前に弾は必要ない』
そう言ってAはにっこり笑った。
『あと、お前より先には死なないから安心しろ
約束する』
それだけを言って、じゃ、戻るわ。とAが部屋を出て行くまで、牧田は何も言えなかった。
ーー
ーーー
「アイツが俺にそんな風に思っていたとはその時まで知らなかった」
何袋目かになる菓子の袋をペリッと破いた牧田に、タダは口元を緩めた。
「Aさんは優しいからな」
「多分そう思ってんのごく一部だぞ」
「増えられても困る」
虫除けが。と呟いたタダの言葉に牧田は声を出して笑った。
「お前も苦労するな、色々と
だがひとつ気になってる事がある」
ん？とタダはコーヒーを口につけながら眉を上げた。
「なんであんなに俺より先に死なないと強調したんだ？」
牧田のその言葉にタダは、あー。と心当たりのある言い方をした。
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玉兎(プロフ) - 朝パンさん» お久しぶりです😂😂もちろん覚えてますよ！！ めちゃくちゃ読んでくれてる！！✨✨嬉しさ極まってます！！ありがとうございます🥰頑張ります💪 (8月31日 11時) (
レス) id: 51ccdf4ac7 (このIDを非表示/違反報告)
朝パン(プロフ) - お久しぶりです!!覚えてますか？この20回振ったあの子は灰谷姉でしたシリーズと喧嘩するほどシリーズそしてちょっとおかしな君の金銭感覚シリーズを軽く8回程読み返しまくってる朝はパンよりご飯派です!玉兎様の作品はどれも傑作でもう大好きですこれからもFIGHTです!! (8月17日 2時) (レス) id: 90a0b3c2ac (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - つかささん» ありがとうございます！！そう言っていただけると舞い上がります😂 頑張ります✨✨ (2022年8月27日 12時) (レス) id: 29d9966584 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - 玉兎さんの作品めっちゃ面白いです！！玉兎さんのペースで全然いいので更新頑張ってください！！ (2022年8月27日 7時) (レス) id: d3e06b901c (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 雪兎さん» いえいえそんなお気になさらず！ 読んでいただけるだけで幸せです🥰さらにコメントもしてくださって舞い上がります😊 お時間のある時にゆっくり目を通してください♡✨ (2022年8月25日 16時) (レス) id: 29d9966584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年7月22日 13時
