呪力が憑いてた【呪術廻戦】

34話 ページ35

足先が地についたと理解すると同時にグッと力を入れて追う


虎杖くんはどこ！？

吉野くんは無事！？


ｻﾞｼｭｯ

嫌な音がする

頭の横に攻撃があたったのだ



虎杖｢Aｯｯ！！｣


耳を傾けると気絶しているであろう吉野くんを抱えている虎杖くんを見つけた


受け身を知らない吉野くんは私が投げた時に気を失ったのだろう



右上に攻撃されたため、そこから溢れる血で右目が使えなくなってしまった

暗くて何も見えない



虎杖｢腕が治って...

ていうか頭から血が...！｣


大丈夫、と口パクで伝えた

心配させないようになるべく笑顔で


虎杖｢...俺に呪力をくれ！

んでもって順平連れて離れてろ！！｣


ダメだと届くように服の裾を摘む

その手を両手で包まれたかと思えば、虎杖くんは困ったように笑って｢お前の呪力で必ず勝つから｣といった


真人は近づいてくる

迷っている暇はない


深く頷くと、私が気絶しないくらいの呪力を残しあとは全て虎杖くんに託した







もっと力をつけないと...

吉野くんを運ぶのに時間がかかってしまう



やっとのことでたどり着く

壁に体重を預けた


頭がキリキリと痛む

手足が言うことを効かない


本当は私も虎杖くんの所に行かないといけないのに



ふと視界の端にうつった金髪の...


七海｢...状況を知りたいのですが、先に敵を祓うのが先ですね

Aさん、説教は後で｣


もう、大丈夫だよね


視界が暗闇に包まれた







時は過ぎ、学校に戻ってきた


吉野くんはオッコツ先輩とゲトウ先生という人達と海外に行ったらしい

なんでも力の使い方を学びに行ったとかなんとか...


虎杖くんも七海さんも無事だったものの、真人には逃げられたと報告を受けた


それでも皆が無事で安心した




虎杖｢凪さん、どうだって？｣


『《命は無事みたい

でもいつ覚めるかは分からないんだって》』


虎杖｢...そっか


...順平にも、伝えないとな｣


コクリ、と頷いた

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