きっかけはカラフルな、、、 8

ブラウンゴールド ページ31

ツインの部屋、それは仕方ない。



ウチに帰った方がベッドだって広いし、着替えだってあるし、風呂だって。



けど、一刻も早く触れたかった。



扉を開けて、部屋に一歩入るとその気持ちが溢れる。



それは、オレだけじゃなくて、照史も。



さっきの続き。



、、、キスの続き、、、。



「一日遅いクリスマスプレゼントやな。」



オレを見下ろし照史が呟くその言葉に、また幸せが込み上がる。









真夜中も真夜中。



カーテンの隙間からは、この建物の放つ優しいオレンジの光が入り込んで、ベッドをぼんやりと照らしている。



シングルベッドとしては広い方やと思うけど、2人で寝るには狭い。



腕枕なんてガラじゃなくて。



でも、照史の胸に抱きしめられて過ごすこの時間を心の底から幸せだと思う。



「どこから話そう、、、。」



2ヶ月を埋めるにはお互いの答え合わせが必要じゃない？



「探偵？」



「そう。オレの友達に事務所までついてきてもらって依頼した。」



「高くついたん違う？」



「そうね、、、でも、浮気調査だと証拠をいくつも撮らなくちゃいけないけど、オレのはすぐ調べられたからって。

照史の言ってた名前や大学が本当だったから。」



「嘘言わんやろ？」



「でも、初めて会って飲むだけの奴に本当のことは言わへんかもしれんやん？」



「それは、、、確かに。

少し酔ってたとはいえ、あの一瞬で飲みに誘うなんて、、、。」



「慣れてる。」



「アホ。慣れてるか、そんなん。

初めてやし、後々考えてもよく誘えたなって思う。

し、怪しいのに淳太もあれでようついて来てくれたよな。」



「ほんま、超怪しい。

3人の彼女、取っ替え引っ替え。」



「印象最悪やん。

オレは、、、多分ぶつかった瞬間に一目惚れ。」



「嘘。」



「嘘違うって。『声掛けなあかん！！』って本能、反射的に。」



「４回目はなかったかもしれんもんなぁ。」



会話が途切れるとどちらからともなく手を伸ばし、触れてキスをする。

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