きっかけはカラフルな、、、 8

ブラウンゴールド ページ17

あの日以降のこと、尋ねようと思った。



今日に至るまで、、、何故、ここにいるのか、を。



だから、



「あれから、」



そう言い掛けた。



その時、



「元気だった！！

飯食って、大学行って、バイトして、、、普通に生きてた！！

電話、、、普通、着信あったら掛け直しかメール返すかするやろ。

別に、大して話したいことがあったわけじゃない。

ただ、折り返しがないってことは、、、って、たった数時間、たまたま知り合って飲んで遊んだヤツのことなんてどうでもええよな。

ごめん。今日のことも、、、。

引いてくれていい。

名前と住んでる駅、大学がわかったら調べられんねん。

お金で、、、簡単に。

どこでバイトしてるのかも。

大学や保育園に突然現れるわけにもいかんやろ？

だから、偽名で今日の5時間、お金で買った。

まだ5時間経ってへんけど、、、もう帰るな。

ごめん。

こんなこと、もうしないから。」



一気に捲し立て、数歩後退る。



アホやなぁ、、、こんな風に会いに来て、矛盾だらけのこと言うて。



めちゃくちゃ悩んだん違う？



オレのバイト先に予約するのも、今日会うのも。



何言おう、どんな態度で会おう、嫌がられないか、引かれないか、、、オレやったら無理やって。



実際、淳太のこと忘れられないまま、どうすることもできなかった。



なぁ、、、一番肝心なことが抜けてる。



オレ、自惚れるで？



「ん。ありがとう、連絡くれて。

オレ、あかんかった〜、、、全然。

連絡せんように、我慢して、我慢して。

けど、連絡先変えてしまったり、着信拒否はできんかった、、、。

それしたら、もう二度と会えへん気がして。

掛けへんかったら意味あれへんのにな。」



ベンチから立ち上がり、淳太の前に立つ。



右手で頬に触れる、、、やっぱり泣いてるやん、、、。



拒否されなかった右手の次は、左手。



左手を肩に置き、顔を覗く。



そして、尋ねる。



「なぁ、、、一つだけ聞いていい？

なんでそこまでして、、、今日、会いに来てくれたん？」

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