きっかけはカラフルな、、、 6

マリンブルー ページ46

緑



首筋に思い出される嫌な感覚、、、思わず目を伏せた。



気持ち悪い。



「ほんま、、、一発、二発、殴ってもよかったよな。

正当防衛や。な？」



マスクの下は多分笑顔。



ただし、殴られた傷がある。



シゲなら拳を避けるだけでなく、本当に殴れただろう。



それを我慢して、、、ってそこで気が付いた。



「シゲ！

消毒してない！！傷！！冷やしてもないし、、、ごめん、、、。」



マスクへと手を伸ばす。触れはせんけども、、、。



「大丈夫やって。

それとも何？今から神ちゃん家行って冷やしてくれるん？」



さっきから、、、。



「シゲがシゲじゃないみたい、、、。」



「なんやねん、それ。

どの辺りが？」



甘くて、、、優しくて、、、。



「めちゃくちゃ口説きに行ってるところ？

当たり前やん。本気やもん、オレ。」



「草食系やって自分で言うてた。」



「な？不思議よな。神ちゃんに会う前、好きになる前はそうやった。」



「オレの方がカッコつけて口説くタイプやって。」



「それは知らん。

神ちゃんが女の子口説いているところ見たことないし。」



「オレこんな受け身タイプじゃない。」



「それも知らんて。

ええよ、別に。ぐいぐいきてくれても。

シゲ〜って抱きしめてくれていいし。」



「、、、何回キスした？オレから。」



「あぁ、有馬温泉で？

何回やと思う？」



ニヤニヤしてる、絶対。



マスクしてなかったら酷い顔のはず。



、、、完敗。負けた、、、。



「見せて、、、傷。」



マスクを取ったら痛そうな傷。



とは反対側になるように唇をつけた。



「え！！神ちゃん、、、！！」



驚いてるけど、なんか悔しいやん。



「有馬でキスしたんは寝ぼけてたからやと思う。

ごめん。けど、、、オレだけ覚えてへんのは不公」



言い終わる前に、頭引き寄せてキス、、、。



「アホ。オレからしたかったのに。

最初のキスは、、、。もう、、、。」



って。

マリンブルー→←マリンブルー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す