マリンブルー ページ37
「あの、、、。」
ただならない空気。
「オレ、情報システムの神山。
君、どこの子？」
「企画、営業、、、。」
ドキッとする。
シゲと同じだ。
「企画営業か。重岡、オレ友達やねん。
話聞くで。それか、重岡呼ぶ？」
会いたくなんかないくせに。
それでも唇噛んで舌を向く彼女、そのままにしておけへん。
やっと絞り出したのは、
「部長に、、、呼ばれているんです、、、。」
ってこと。
「この部屋に？」
「はい。」
「入れへん理由が、、、ある？」
頷く。
企画営業の部長、、、あぁ、あの人な。
「携帯貸して。」
彼女の携帯を操作してオレの携帯と通話状態にする。
「ポケット入れて。オレ、廊下におるから。」
もしかして、、、という不安、というか勘。
彼女の怯え方から見て、多分正解やと思う。
初めてじゃないやろ。
ただし、証拠もない状態では、な。
「大丈夫。信じて。こんなんこれで終わりにしよう。」
彼女は小さく頷いて、部屋の扉を開けて部屋に入った。
扉が閉まらないように持っていたファイルを間に挟む。
録音ボタンを押しながら携帯を耳に近づける。
令和のこの時代にもよく聞くハラスメント。
アホ違う？
苛立ちとうんざりとした気持ち、、、耳から入る会話に身体全部の鳥肌が立つのがわかった。
「あぁ、遅かったな。
本当はいつも通りホテルでよかったんだけど、今日は子どもの誕生日でね。
ケーキを買って帰らなきゃいけないんだ。」
いつも通り、、、ホテル、、、ずっと我慢してたかもしれない彼女を思うと今すぐ扉開けて入りたい衝動を抑えるのに必死だった。
「もう、、、嫌です、、、止めてください、、、。」
「そんなこと言っていいのか？言える立場なのか？
言う通りしていればいい。」
服が擦れる音。
彼女の声は小さく啜り泣く声のみ。
もう十分、、、我慢できへん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奏多(プロフ) - まさかさん» まさかさんの赤緑が好きすぎて何度も読み返しています。これからも更新楽しみにしています💚 (2023年1月5日 22時) (
レス) id: 6198bdee62 (このIDを非表示/違反報告)
まさか(プロフ) - 『タンジー』を気に入ってくださっているということは、赤緑好きさんですよね？私も赤緑が一番好きなので、ついついお話も多くなります。似た話になっていそうで心配ですが、これからもよろしくお願いします！！赤緑沼は深い〜！！ (2023年1月5日 20時) (レス) id: 228009e50a (このIDを非表示/違反報告)
まさか(プロフ) - 奏多さん、ありがとうございます！新年早々、ありがたいお言葉、、、(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥｀)あれやこれや、思いつくまま書いているので、続編も思い付いたら書けるといいな。 (2023年1月5日 19時) (レス) id: 228009e50a (このIDを非表示/違反報告)
奏多(プロフ) - まさかさんのお話が大好きすぎて何度も読んでます。いつかタンジーの続きが読みたいです。 (2023年1月5日 17時) (レス) @page14 id: 6198bdee62 (このIDを非表示/違反報告)
まさか(プロフ) - stcさん、ありがとうございます。昼寝から起きたらこんな恐れ多いメッセージ、、、。私、文芸部とかでもなかったし、一番得意科目は数学だった女なので、語彙力も文章力も白旗上げつつ書いている、ただの妄想オバさんです。一緒にニヤニヤしましょうね〜！！ (2022年11月19日 15時) (レス) id: 228009e50a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まさか
| 作成日時：2022年8月12日 10時
