あの海が見える場所 21

Yokohama 赤 ページ15

「じゃあ。また連絡するな。」



連絡、、、それだけでもいいと思って過ごした半月。



けど、それでは辛くなったここ数日。



今日の何度かの神ちゃんの涙を思い出す。



連絡なんかくれへんかもしれん、って。



気付いたら神ちゃんを追いかけてた。



腕を引いて止める。



「神ちゃん。」



無理矢理腕引いてるから、顔は半分だけ見える。



涙、、、そして辛そうに唇噛んで、眉間に皺寄せてる。



ああ、、、神ちゃんが新大阪駅で言うてたやつ。



オレの辛そうな顔見たくない、って。



オレもやし。



そんな顔、見たくない。



ごめん、、、オレの気持ち、押し付けた。



神ちゃん、、、ごめん。



オレの目からも涙が流れる。



悲しみよりも悔しさ。



何にもしてあげられへん上に、オレが動けば神ちゃんが辛くなる。



どうすればええねん、、、。



オレの口からは思ってもないことがスラスラ出てくる。



「ほら！！約束！！


年末にしたやつ！！


電話するっていうの。覚えてる？」



必死で明るく。



「仕事始まったら毎日の電話は無理やと思うからさ。


メール！！


メールするから、オレ。


返事は忙しかったり無理やったらいいから、既読スルーでも。


お願い、、、あかん？」



って、、、また神ちゃんに自分の気持ち押し付けてる、、、。

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