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2016 14 ページ7

ソファに座ったまま動けない。


上着だって着たまま。


短い時間だったはず。


でも、シゲの手の温もりが残っている。


優しい微笑みが瞼の裏から消えてくれない。



どういうつもり?


明日から普通にできへんやん!



怒りと弱い自分への苛立ちと、、、シゲへの想いとがぐちゃぐちゃに混ざる。


窓に向かって叫ぶ。


言葉に、声にならない声で。


でも、泣くことはできないって考えてる自分がいて不思議。


目が腫れる。


明日の映像に変な顔で映るわけにはいかへん。


悲しい性やね。


脳みそまでアイドルか。


窓に映るオレは、それはもう不細工だ。


笑え。


カッコつけろ。


12時間後にはまた一緒や。


違う。


これから一生や。


泣くなオレ。


笑えオレ。


なんとか、ソファから立ち上がった。

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作者名:まさか | 作成日時:2021年2月28日 11時

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