ビオラ

さんじゅう。 ページ30

馬鹿だよねー




先生がわざわざ手紙に書いて



理科準備室にきなさいなんて言うわけないもん。









日が沈んで、部活してる声も聞こえなくなった






もう7時くらいかなー









やっぱり、もう今日は諦めて





明日、理科の先生がここを開けて見つけてくれることを願おう...









.









そう思っていると









ダッダッダッダッ..






誰かが走ってくる









ガチャガチャ!!









ドアの鍵が開く









慶「A!!!」







『...』








慶「A、遅くなってごめんね？怖かったよね。」







『...』








慶「A？」








『なんで..』









慶「その話はあと！ 帰るよ！」









私の荷物は持ってきてくれていて、





そのまま私の手を引いて、自転車に乗る









.









帰り道、慶ちゃんが話を始めた








慶「生徒会の仕事終わってさ、教室にいったらAの荷物はあるのに、Aがいなくてw30分くらいまったんだよ」







慶「そしたら、部活終りの手越が教室通りかかってさ、「あれ？A先輩まだ戻ってないのー？」って。」






慶「手越に色々話聞いて、まっすーとシゲに電話したらさ、まっすーが安達さんかもーって。そして、みんなが安達さんに話つけてくれて、居場所がわかったってわけ。」









『...ごめん...。』








慶「..なんでAが謝るの？」







『私のせいで、みんなに迷惑かけちゃった..』









慶「そんなの、Aが気にすることじゃないよ？ ほんと、無事でよかったw」









家に着いて



いつも通り




慶「また明日ね！」







そう言って、家に帰っていった慶ちゃんを呼び止めた







『慶ちゃん！ありがとーー！』









そういうと、にっこり笑って大きく手を振ってくれた









.









私の気持ちがこれ以上沈まないように


明るく振舞ってくれた慶ちゃん






...やっぱり優しいね




ありがと。

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