あの日の記憶《約ネバ》 (ページ4)

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レイと星ページ4

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夜、
ある部屋を覗くとそこには見慣れた人物の後ろ姿があった

側に火の灯ったカンテラを置いて窓の方を見ている

『レーイ』

いると思ったと笑って隣に座ると来ると思ったと返された

昼間一緒に星の本をよんだからレイが星を見るかなと思ってここへ来た
見ようって約束はしてなかったけど。

たぶんレイも一緒。

だけど外はあいにくの…

『雨…』

｢だな｣

ついさっき降り出したにしては土砂降りの雨。

星どころか、月の光さえ見えない。

…ざんねん

｢部屋戻るか｣

立ち上がるレイの服の裾を慌てて引っ張る

『もうちょっといようよ、私雨の音好きなんだよね』

特に不満げな顔をする訳でもなく、彼は大人しくまた座った

ザァザァ…パラパラ
建物に当たった雨粒は色々な音を出す

カンテラの灯りを頼りに本を読むレイとただただ雨の音を聞く私。

『ねぇ、暗い所で本読むと目が悪くなるんだよ』

｢俺は大丈夫なんだよ｣

ぼんやりとした灯りがレイの顔を照らす

『ふーん』

２人別々の事をするから昼間みたいにたくさん話したりたくさん笑うことはないけど

ハウスの誰とも違う心地いい距離感。

『雨の音もいいでしょ？』

｢そうだな｣

『また聞こうね』

レイは答える代わりに微笑んだ