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次の日、昨日よりも時間は遅かったけれど本当に彼はここへ来てくれた。
そして同じように私の絵を描く姿をひたすら見ていた。
その次の日も、そのまた次の日も同じだった。
ただ、彼は日を越す事に元気がなくなっていくというか、悲しそうな目をすることが多くなった。その理由を聞いていいものか分からず、ただ誤魔化すように明るい話題を振った。
「明日も、ここに来るんですよね？」
突然そんなことを聞かれたのは彼とあってから4日目のことだった。
「？
えぇ、もちろん」
「明日は早くから日が落ちるまでずっとここにいてくださいね」
今までで一番つらそうな顔をしていた。
どうしてここにいてほしいのか、そんなことは微塵も分からないのに私は無意識のうちに彼の頬に手を当てていた。
「大丈夫です。
だからそんな顔をしないで」
彼は今にも泣き出しそうに見えた。
そのまま小さくつぶやかれたごめんなさい、という言葉はしっかり私の耳に届いた
次の日、私は言われた通りあの場所に向かった。
そしていつもの如く絵を描いて彼を待ったけれど、どれだけ待っても彼は来なかった
代わりに街の方から騒がしい物音が聞こえた。けれど絵に集中すればどんな物音も気にならなくなった。
ずっとここにいてくださいね。
その言葉を覚えていたのでいれる限りここにいたが、さすがに限度がある。
絵も描き終わり日も完全に落ちたので、自分の家に帰ろうとした。
けれど、
『いつも通り』の家も街も、もうなかった。
初めに気づいたのは恐ろしいほど静かになっていること。やけに騒がしかったはずの街からは物音ひとつ聞こえない。
不審に思いながら近づき街の光景が目に入った瞬間、何も言葉が出なかった。
どこもかしこも真っ赤。
ただ恐怖が私を支配して腰をついた。
何が起きてるかわからなかった。
ふらふらしながらやっと家に着くと中には倒れた両親と兄弟がいた。
精神的に疲れこの現実から逃げたかったからだろうか、動かない家族に囲まれて気絶するように眠りについた。
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透水(プロフ) - 孔雀石さん» 畏まりました！遅筆なので時間かかってしまうかもしれませんが気長にお待ち頂ければ幸いです…！こちらこそありがとうございます (2019年11月29日 9時) (
レス) id: 2d62d7baf3 (このIDを非表示/違反報告)
孔雀石(プロフ) - 透水さん» 連投で申し訳ございません。どちらも好きでたまらないのですが、2個目の方が特に、ですね...!ぜひ気が向いた時にでもお願いしたいです。ありがとうございます! (2019年11月29日 0時) (レス) id: efda21e4ed (このIDを非表示/違反報告)
透水(プロフ) - 孔雀石さん» 初めまして、コメントありがとうございます。そう言っていただけると本当に嬉しいです…!続きとはciさんの2つ目の話の方でしょうか…?リクエスト貰えるのは嬉しいので是非御気軽にどうぞ！拙い文章ですがこれからもどうぞよろしくお願いします (2019年11月28日 13時) (レス) id: 2d62d7baf3 (このIDを非表示/違反報告)
孔雀石(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。すごいどれも素敵なお話で心臓がギュッてなりました...特に、推しということもありciさんのお話がとても好き...!主が可哀想なお話が好きなのでぜひ続きをリクエストしたいほど...!これからも頑張ってください。応援しています! (2019年11月28日 0時) (レス) id: efda21e4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透水 | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2019年7月22日 1時
