正義と悪、白と黒【gr.ut】 ページ24
「おかしいと思わない？
罪を犯す天使に人を救う悪魔。そんなのよくあるのに天使は絶対正義だ、なんて」
自室にいる彼の背後にテレポートしてベッドにポスン、と座る。
突然現れても彼は少しも驚かないし振り向きもしないんだからつまらないことこの上ない。
私天使なはずなんだけど…そんなに人間って冷めてるものだっけか。
はぁ、とため息をつき窓の外をぼんやりみる。今日もいい天気みたいだ。
「そりゃあそうだろうな、絶対正義なんて少なくともこの世には存在しない｣
少ししてそう答えたこの彼が今回私が任された対象で、グルッペンと言う名らしい。
神曰く、天使の役割とは『人間を導く』ことなんだとか。
なので結構な数いる天使それぞれにランダムに選ばれた対象がいる。
導くとは言っても具体的にこうしなさい、という規定というものは少ない。
故にやり方というのも人それぞれ。ただ大半はやはり人間同士のような友達に近い関係になることが多い。その方がこちらの話を聞いてもらえるし天使にはコミュニケーションをとることが好きなものも多いから。
だから私もこうして彼と話をしている。
まぁ本音を言うと愚痴を聞いて欲しいだけなんだけど。
そうやって現れる度本人からはめんどくせぇなオーラをいつも感じるが、なんだかんだ会話をしてくれるのがこの人のいい所であるのだろう。
「で？怒られでもしたのか、上司に」
「上司なんて、人間たちの会社みたいな呼び方やめてよ
…伝達があったの、また最近闇堕ちした天使がいたらしくて」
「ふむ、天使の闇堕ち…」
私の話を聞いて彼はなにかを考えているようだが気にせず続けた
「罪を犯した天使はみんな悪魔たちの仲間になってしまった堕天使なんだって教わるんだ。
でも、そんなのは建前で。
本当は堕天使になるのは悪魔達と深く関わった天使だけで、ただ私欲の為に罪を犯した天使は地下牢に入れられる。
そうやって都合の悪いことを隠すのに、なにが人を導くための存在なんだか。」
よほど自分の中で不満が溜まっていたのかするすると文句が出てくる。不思議な感覚だった。
「ほう…それは興味深いな
だがお前はなんでそんなことを知ってるんだ？」
「んー、1度悪魔に助けてもらった時にそんな話を聞いた記憶があるの」
「悪魔に…なるほど。」
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透水(プロフ) - 孔雀石さん» 畏まりました！遅筆なので時間かかってしまうかもしれませんが気長にお待ち頂ければ幸いです…！こちらこそありがとうございます (2019年11月29日 9時) (
レス) id: 2d62d7baf3 (このIDを非表示/違反報告)
孔雀石(プロフ) - 透水さん» 連投で申し訳ございません。どちらも好きでたまらないのですが、2個目の方が特に、ですね...!ぜひ気が向いた時にでもお願いしたいです。ありがとうございます! (2019年11月29日 0時) (レス) id: efda21e4ed (このIDを非表示/違反報告)
透水(プロフ) - 孔雀石さん» 初めまして、コメントありがとうございます。そう言っていただけると本当に嬉しいです…!続きとはciさんの2つ目の話の方でしょうか…?リクエスト貰えるのは嬉しいので是非御気軽にどうぞ！拙い文章ですがこれからもどうぞよろしくお願いします (2019年11月28日 13時) (レス) id: 2d62d7baf3 (このIDを非表示/違反報告)
孔雀石(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。すごいどれも素敵なお話で心臓がギュッてなりました...特に、推しということもありciさんのお話がとても好き...!主が可哀想なお話が好きなのでぜひ続きをリクエストしたいほど...!これからも頑張ってください。応援しています! (2019年11月28日 0時) (レス) id: efda21e4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透水 | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2019年7月22日 1時
