友達 ページ19
「あの…、お風呂、ありがとうございました」
倉『いえいえ、風邪引いたら悪いので』
お互いずぶ濡れで、
手遅れやけど、一応傘さして俺ん家まで。
「…優しいんですね、」
倉『あんな消えそうな姿見たら、置いて帰れませんよ誰でも』
「……」
倉『お風呂上がったら、お話聞いて良いですか』
「…はい」
.
.
.
.
.
お風呂から上がって、
タオルで頭を拭きながら出てきたら
ちょこんと床に座って、窓の外を見つめる彼女。
倉『あ、そう言えば名前言ってなかったですね。大倉忠義です』
「佐倉…、Aです。あの…、彼女さんいらっしゃるんですよね？」
倉『え？』
「女性物が置いてあるので。…大丈夫なんですか？」
倉『はい。今は佐倉さんが心配なので』
「そんなふうに…、言って下さる方初めてです」
倉『何があったんですか？』
.
「…私、もう誰からも必要とされてないんです。
大怪我をしてから、ずっとしてたことが出来なくなって、親に愛想尽かされて、彼氏にも捨てられて」
倉『それで…、』
「あの時、貴方が止めてくれなかったら、今私が存在してるかどうか、笑」
倉『そうやったんですか、』
「でも、結局1人なことに変わりは…」
倉『俺と友達になりません？』
「…え？」
倉『佐倉さんと友達になりたいです、俺』
「でも私なんか…」
倉『なんか、は禁句です。まだ出会って数時間ですけど、佐倉さんは十分素敵な方やと思います。
あ、もちろん、佐倉が良ければですけど(ﾆｺｯ』
.
.
俺がそう言ったら、俯いてしまって。
…やっぱり嫌か、こんな得体の知れん奴。
倉『あの…、えっ、』
よく見ると、
佐倉さんは肩を震わせて泣いとった。
「嬉…、しいです、。私で、良ければ、」
倉『あぁ、良かった…。てっきり断られるかと、笑』
「ふふ」
倉『…うん、やっぱり佐倉さんは笑っとる顔の方が素敵です』
.
.
.
こうして、
俺とAは友達になった。
.
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いちごみるく(プロフ) - りちゅ汰さん» 作品を読んで下さって、本当にありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいですっ。続編出来ましたので、またよろしくお願いします。 (2018年4月26日 17時) (
レス) id: c396e97270 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - Gなさん» いえいえ、こちらこそです。 (2018年4月26日 17時) (レス) id: c396e97270 (このIDを非表示/違反報告)
りちゅ汰(プロフ) - とても面白くて一気に読んでしまいましたヽ(・∀・)ノ 続編お待ちしてます(-∀-｀ﾆｶｯ (2018年4月26日 2時) (レス) id: 6f1629149b (このIDを非表示/違反報告)
Gな(プロフ) - ありがとうございます。 (2018年4月16日 21時) (レス) id: a5ab956501 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごみるく
| 作成日時：2018年4月11日 12時
