紅葉を纏う少女 (ページ5)

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紅葉が3枚ページ5

円堂side

瞳子｢あの、ちょっといいですか？｣

美風｢ん？｣

瞳子監督が声を掛けると監督らしき人が振り向いた。
その傍にはパソコンに映っていた少女もいる。

瞳子｢あなた達が紅葉丘学園サッカー部、で合っていますよね？｣

美風｢あぁ、そうだが｣

瞳子｢貴女は監督の神崎さんですか？｣

美風｢如何にも･･･私がこのサッカー部の監督、神崎美風だ｣

瞳子｢少しお時間頂けますでしょうか･･･出来れば、紅月優羽さんを交えて･･･｣

美風｢･･････いいだろう･･･優羽、来い！｣

それから神崎さんは他の部員達に練習メニューを伝えた後、あの少女を連れて俺達の方に来た。

美風｢では、ついてきてくれ･･･部室に案内する｣

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

美風｢成程な･･･こいつを仲間に入れてエイリア学園を倒したい、と･･････｣

瞳子｢どうか、協力して貰えませんか？｣

美風｢･･･｣

神崎さんは顎に手を置き少し考える素振りをしてから、少女をチラリと横目で見た。

少女はずっと笑っていて一言も何も喋らない。
それを不思議に思っていると神崎さんが口を開いた。

美風｢良かろう･･･但し、くれぐれも無事で帰してくれ｣

瞳子｢もちろんです｣

美風｢そういう事だ、優羽･･･これから世話になるんだから、彼らにちゃんと挨拶をしろ｣

神崎さんにそう言われ少女は俺達に向き直り手を差し出してきた。

優羽｢紅月優羽、よろしく･･･｣

円堂｢！あぁ、よろしくな！｣

俺が手を握り返すと紅月は益々微笑んだ。
その笑顔を見て、すっげぇ良い奴そうだなって思った。

それから俺達全員の自己紹介を終えて部室の外に出た。

俺達がグラウンドに戻って来ると、紅葉丘学園のサッカー部員がグラウンドの端から端までひたすらに走り続けていた。

円堂｢何をやってるんだ？｣

美風｢往復ダッシュをさせる事で瞬発力をつけているんだ｣

神崎さんは俺の隣に来てそう言った。
すると神崎さんは眉間に皺を寄せて顔を曇らせた。

美風｢チッ！！｣

舌打ちをしたかと思うと紅月の方に行き

美風｢優羽、ボール｣

すごく低い声でそう言った。
紅月が神崎さんにボールを渡すと部員目掛けて＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

｢｢｢｢｢えぇ！？｣｣｣｣｣

＿＿＿＿＿ボールを蹴った。