紅葉を纏う少女 (ページ39)

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紅葉が37枚ページ39

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朝。
突然聞こえた笛の音で選手もマネージャーも目を覚ました。

瞳子｢起床！出発の時間よ｣

再びキャラバンは北海道に向かって走り出した。

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円堂｢ひゃっほー！ついに北海道だ！｣

北海道についたキャラバンは雪の降る中、白恋に向かっていた。

壁山｢さ、ささ寒いっス！｣

目金｢北海道ですからね｣

一之瀬｢確かに、シカゴくらい寒いな･･･｣

一之瀬が窓の景色を見ながら呟くと古株が急ブレーキをかけた。

円堂｢ごふっ！！｣

風丸｢円堂！？｣

それと同時に円堂が前の座席に顔をぶつけ風丸が心配する。

染岡｢･･･お、おい･･･大丈夫か紅月･･･｣

優羽｢･･･｣

しかし、顔をぶつけたのは円堂だけではないらしく笑っている紅月のおでこは少し赤くなっていた。

瞳子｢どうしたんですか？｣

古株｢人だ･･･｣

確かに前方には雪を被った少年が立っていた。
肩を揺らし寒そうに震えている。

円堂｢どうしたんだ、こんな所で｣

キャラバンを降りた円堂は彼に声をかける。

円堂｢乗れよ！｣

？｢あ、ああ、ありがと、と･･･｣

少年は毛布にくるまり塔子の隣に座った。

塔子｢まだ寒い？｣

？｢あ、ううん･･･もう大丈夫｣

寒さが収まったのか塔子に笑顔で返した。

秋｢雪原の真ん中で何してたの？｣

秋が顔を覗かせながら聞く。

？｢あそこは僕にとって特別な場所なんだ･･･北ヶ峰っていってね･･･｣

古株｢北ヶ峰？聞いた事あるぞ･･･確か、雪崩が多いんだよな｣

？｢あ、うん･･･｣

少年は少し寂しそうに俯いた。

古株｢ところで坊主、どこまで行くんだ？｣

？｢蹴り上げられたボールみたいに、ひたすら真っ直ぐに･･･｣

円堂｢いいなその言い方！蹴り上げられたボールみたいに真っ直ぐに、か･･･なぁ、サッカーやるの？｣

？｢うん、好きなんだ｣

円堂｢俺もサッカー大好きだよ！｣

円堂と少年は楽しそうに微笑んだ。