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ガーッシャーン
沈黙の中で響き渡る、大きい音。
それは、私の仕事道具であり、命と同じくらい大事なもの
メイクボックスが落ちた音だった。
自然的に落ちたのではない。落とされたのだった。
メイクを施していた人に。
TH「…っと、ちゃんと仕事しろよ。使えない奴だな…第一社長もなんでこんな奴を…」
この事件の真犯人であり、荒いだ声を上げているのは
私が担当するグループ
BTS_防弾少年団 のキム・テヒョン。
『Vさんごめんなさい。』
この人を怒らせると怖いことになるのを知っているため、迅速に謝る。
何も悪い事、してないけれど。
TH「たっく…早くしろよ。これだから日本人は…。」
どかっと再度椅子に座ったテヒョンさんに乱暴に声をかけられる。
私は日本人。
人を綺麗にすることが幼い頃から大好きで。
努力して努力して、やっとの思いでこの仕事に就いたら、[ 日本人 ]という理由でいじめられる羽目に。
私は日本人だけど、韓国育ち。両親の仕事の都合で。
私が通っていた学校では、いじめられることはあまりなかったため、こんな事になるとは思ってもいなかった。
不機嫌なテヒョンさんの顔に再び触れる。
顔は、綺麗なのにな。
YG「おい、日本人。とっとと仕事しろ。何テヒョンに惚れてんだよ。」
『すみません、シュガさん。』
シュガさん_ユンギさんの一言で、その場にいた全員に氷のような視線を投げられる。
メンバーのみならず、スタッフさんやスタイリストさんまでにも。
ここには誰も味方がいない。
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作者名:匁韑 | 作成日時:2018年6月9日 21時