靡然たる ページ43
Aはふと歩くのを止め、譫言のようにそう口にした。またつられるようにもう一つの足音も止んだ。
一度考える事を始めてしまった頭は歯止めが効かず、どんどん思考を展開しだす
マロンの仲間は、自分達の平穏な生活や命を脅かす脅威的な力を持った相手恐れ牧場を捧げた。
つまりそれはA達、そして魔王様のせい？
「人々が皆魔物を嫌うのは、A達の仲間が人間を襲ったからですよね。」
「…？」
「A達はあのお人に従えられているから、勇者や人間は全て敵だと思っていた…でも、結局人間にとって我々さえいなければ平和であったし、後から世界を蝕んだのは我々だったのかな」
マロンの話を聞いてから、自分達以外の目線で物事を見る事を知り、世界にとってどちらが邪魔なのかが分からなくなってしまった
…実に自分が影響されやすい生物だと尽々思う。
「だからこそ、A達は勇者に殺されるべきだったのか…」
しかし何かが少し変わっていれば、我々も人間に仲間のように愛されたかも知れない。
共に暮らすことも叶ったかも知れない。
それを、きっとあのお方は、自分達の主は許さないだろう…自分は非力な魔物なんだから、人を傷付けろと言われたら仰せのまま、従うまでだ。
ただ紫色の霧の中のしんと静まり返った場でAは俯いていた
「…仮にそうだったとしてどうするつもりもないなら、意味は無い。お前も俺も同じ、所詮ただの死に損ないだ」
別に答えを待っていた訳ではなかった為その声に驚き、息を呑んで顔を見上げると、ダークリンクは怪訝そうに眉間に皺を寄せている
「お前があの娘に影響されたんだか俺は知らない。ただお前は人間に紛れて生きるにしても魔物で、どこにいようとも自分が何者であるかには抗えない。その拾ってしまった命もいつまで死から逃れられるか分からない。それでもお前は這ってでも死ぬまで何かを考え続ける。なら生きようと考え抗うことぐらい、雑魚のお前も出来るだろ」
…やっぱり、ダークリンクは冷たいが凄いなぁと失笑してしまいそうになったが、口振りからして彼は本気だ。はたまた機嫌でも損ねてしまったのだろうか。そう少し今の状況を窺う意味もあって沈黙していた
「今更死ぬ気も無いだろ」
有無を言わせぬダークリンクの眼差しがAの目を射抜く
確かに大切な仲間の死を無駄にする真似は出来ない。いくら自分を悲観しても死ぬ気なんて無いが、どう答えて良いか分からず目を逸らしたのだった
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痛い人 - すごく面白い！(*・∀・*)ノ続きめちゃくちゃ楽しみにしてます！σ(*´∀｀*)ダークリンクかっこええ♪かなり好みな小説です！(*/□＼*)チラチラ見に来ます！！ (2015年10月3日 21時) (
レス) id: 7f5409c857 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - いえいえ。あ、オリジナルフラグがついていますよ！外しておかないと、叩かれるそうです！ (2015年9月10日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
スカァレット(プロフ) - 分配法則さん» ダーク戦、楽しいですよね！（繰り返すかは別として…）コメントありがとうございます！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 693c6fe782 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - アラ？ダークリンク戦が楽しいなんて私と同じじゃないですかー！楽しみにしてますよー！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ScArlet | 作成日時：2015年9月1日 14時
