牧場の娘 ページ39
「は、ハィ！エポナ綺麗ですね…！」
天気が良いですねとでも言えば良いものを、また馬へ話を戻したのだった…
「ああ、エポナはね…緑の妖精クン…リンクっていう子に譲ったものだったんだけど」
再び予想外な所から突き刺さった言葉にビクゥンと肩が跳ね上がる。
顔からは繕ってまで浮かべた笑顔さえも完全に消え去った。
“リンク”…間違いなく奴である。
するとこの馬は奴が生前所持していたのか？
「彼ね…もうずっと行方が分からないから…もしかしたら……死んじゃったんじゃないかって…」
マロンは感極わまってしまったのか瞳に涙を滲ませている
聞き出してしまった要因のAはどうすべきかと慌て頭を悩ませる。そして勇者の死を伝えるべきか否か困り果てる。
神妙な空気の中マロンの話は続いた
「私ね、あそこにある牧場のとこの娘なのね」
「ぼ…ボクジョ…う？」
「そ。お父さんと一緒に住んでてね。知らない？馬を育てたり、特に牛は育てて牛乳を貰ってあるいはお肉を頂く…生きるためにね」
何も無いけれどのどかで良い場所よ、とマロンは言った。
左手で馬を撫でつつ話していたが、急に回りをキョロキョロと伺う仕草を見せてAに歩み寄った
「ある時働いていた仲間がね、この子をゲルドの首領…ガノンドロフに献上するって言い出したのが始まりでね」
「ガノ…？！」
「シーッ！手先の伏兵にでも聞かれたらどうするの！」
それは魔王様の事だ…
驚きで思わず声を挙げてしまった為マロンに激しく制止を掛けられ、Aは不承不承と口をつぐんだ
「…つまりね、それは私達がどうなっても良いから自分だけは助かるために献上品を捧げて降伏するって意味。」
つまりは魔物が人間を襲い、住み処を奪うという事
そしてそのマロンの仲間は、自分だけが危険から逃れる為仲間を売ったのか
「私は毎日一人働かされて…お父さんは追放された。育てた馬まで賭け事に使われるなんてとてもじゃないけど耐えられなかった」
自分の仲間が迷惑を掛けたせいでそんな選択をしなくてはならなかったのか…と複雑ながら終始内容を呑み込み静かに聞いていた
「でもね、ある日妖精クンが七年振りに現れて牧場を救ってくれたのよ！凄いでしょ？エポナに跨がった姿ほんっと白馬の王子サマみたいだったんだから！」
白馬の王子様？なんて無粋な質問など出来ようもない程純粋に笑うとAの側を離れ、格好良かったなぁと独り言ちマロンは天を仰いでいた
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痛い人 - すごく面白い！(*・∀・*)ノ続きめちゃくちゃ楽しみにしてます！σ(*´∀｀*)ダークリンクかっこええ♪かなり好みな小説です！(*/□＼*)チラチラ見に来ます！！ (2015年10月3日 21時) (
レス) id: 7f5409c857 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - いえいえ。あ、オリジナルフラグがついていますよ！外しておかないと、叩かれるそうです！ (2015年9月10日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
スカァレット(プロフ) - 分配法則さん» ダーク戦、楽しいですよね！（繰り返すかは別として…）コメントありがとうございます！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 693c6fe782 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - アラ？ダークリンク戦が楽しいなんて私と同じじゃないですかー！楽しみにしてますよー！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ScArlet | 作成日時：2015年9月1日 14時
