脱水症状 ページ36
「………蒸発してるぞ」
「…はっ？」
突然指摘され、蒸発とは？と言葉を付け足し聞き返せば表情一つ変えずにゆっくりとAの頭の上を左手で指し、それに誘導されるように上を向くと…
「えええ！！なんだぁ？！」
頭だけと言わず袖のない腕全体、服が覆っていない背中などから白い気体があちこちに出ている。
どうしてこうなったか…
「あとついでに言うと…妙に背丈が縮んでる気が」
「何で……そうか！水分だ！うあぁぁぁあ！！」
叫び狂うや否や、急ぎ目の前のハイリア湖水面へ向かって駆け出し、すぐさま飛び込んだ。
数十歩先で上がる白い水飛沫をダークリンクは座ったまま脚を組み直しながら見ていた
「…ッふへあぁ！どうだ！直ったか！」
既に構築された顔と、ドロドロとして向こうが透けたままの腕を高らかに掲げて言い放った。
確かに出ていた蒸気は無くなっている
「お前に一つ忠告しておこう。あまり日光には当たるな。A、お前の存在自体が魔力と水分そのものなのだから熱で気化してしまうだろ」
ダークリンクはいつも通りの表情と声色だったが、それはどこか苦笑するような、あるいは少し小馬鹿にするようでもあった
「そ…そんなぁ……愛しの太陽…」
「ほら、いつまで浸かっているつもりだ。行くぞ」
「あぁちょっと！」
ダークリンクは何かを決したように短く息を吐いて、Aが湖から上がるのも待たずスタスタと立ち去ってしまった。
…それに一体何処へ行くのかを聞きそびれてしまった。
でもまあ結局聞いた所でどこがどこなんだか分からないだろうし着いていけば良いか…
髪から滴る余分な水分をフルフルと頭を振って飛ばし、慌ててダークリンクの後を追った
キシキシという踏まれた板と縄製の吊り橋が唸る音が二人分交互に聞こえる。
しかし会話こそ無く、とても静かだ
長い橋を渡るのは少しばかり暇で、見える景色を楽しんでいると真っ青な空に一筋、何かが通っていった
それは一度だけでは無かったので、通る度目を凝らしては見えなくなってを繰り返してひっそり一喜一憂していたら
「……鳥か」
「！！…あっ、鳥なんですか、アレ」
手前にいるダークリンクはずっと前を見ていたものと思ったので驚き、心でも読まれたのかと思ったが、またダークリンクもAと同じ方向を見ていた
「ほー…あれがぁ…」
前々から見たかったものも見る事ができ、Aは満足げに呟いた
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痛い人 - すごく面白い！(*・∀・*)ノ続きめちゃくちゃ楽しみにしてます！σ(*´∀｀*)ダークリンクかっこええ♪かなり好みな小説です！(*/□＼*)チラチラ見に来ます！！ (2015年10月3日 21時) (
レス) id: 7f5409c857 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - いえいえ。あ、オリジナルフラグがついていますよ！外しておかないと、叩かれるそうです！ (2015年9月10日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
スカァレット(プロフ) - 分配法則さん» ダーク戦、楽しいですよね！（繰り返すかは別として…）コメントありがとうございます！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 693c6fe782 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - アラ？ダークリンク戦が楽しいなんて私と同じじゃないですかー！楽しみにしてますよー！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ScArlet | 作成日時：2015年9月1日 14時
