独りぼっちの魔物 ページ25
「つまりは、ひとりぼっちって事か…」
一番近い岸から上がり、涙…正確にはただの水だが、それをゴシゴシと手で拭って、床に三角座りで座り込む
「モーファ様…つまりはダークリンクも倒されたんだな…」
あまり考えたくは無かったが、神殿中の魔力を集めたってA一人位しか救済出来ない。
よって他は皆死んでしまった事になる。
…逆に何故自分が助けられたのかは少し不思議だった
「案外、命ってあっけないものなんだな」
仲間達の死。目の前の者が消える。
強いて言えば突然消えた。
Aの役目、勇者を倒す
A、勇者倒せず。
魔族の畏怖の象徴、伝説の剣の勇者はもうここに来ない
生きる理由消えちゃった！
「となればAもう魔王様に見放されたのかな…」
静かで沈んだ神殿。
今のAに騒ぐ元気なんてものはない。
胸の辺りがとても苦しい。
怪我の名残だろうか。
すっからかんなのにでも何か虚しさだけは満ちている
「せめて…最期の場所にでも…」
前みたいに神殿のなかを颯爽と走ることなんてできないし、挨拶する者なんてとっくにいない。
Aはほぼ無意識に進んでいく。
そんな自分を何が突き動かすなんて全く分からない
すると間もなく、行きたかった場所に辿り着いた。
「ダークさん」
心地のいい名前。
今となっては懐かしい名前とでも言うべきなのか
「…いつ見ても素敵な部屋だ」
以前はとても綺麗な部屋だった。
でもそれは魔力で張られた結界の幻の部屋。
しかし今はただ広いだけの空間。
それでもAには以前の不思議な空間に見えた。
木の下であろう場所に立つ。
ここはいつもダークリンクの立っていた場所。
「……ん、この水に混じってるのは、血？」
僅かに感じる、人間の錆びた鉄のような血生臭い匂い。
これは勇者のものだ。
正に奴と匂いと同じだった。
周りを暫く歩いていると、何か水の中にある存在を感じた
「もしかして…これ…」
実体がダークリンクのように影や闇という物であれ、死ぬと体が水に戻ってしまう。
しかし魔物の性質的に体を構築していた魔力が水に混じらない場所が出てくる。
まさかとは思うが、そういった事を思い出してAは自分の能力で辺りの水を弾き跳ばしてみれば…
そこには案の定透明な人の形をしたものが出てくる。
「間違いない…」
Aが見付けてしまったもの、それは正しく魔物、ダークリンクの亡骸だった
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痛い人 - すごく面白い！(*・∀・*)ノ続きめちゃくちゃ楽しみにしてます！σ(*´∀｀*)ダークリンクかっこええ♪かなり好みな小説です！(*/□＼*)チラチラ見に来ます！！ (2015年10月3日 21時) (
レス) id: 7f5409c857 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - いえいえ。あ、オリジナルフラグがついていますよ！外しておかないと、叩かれるそうです！ (2015年9月10日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
スカァレット(プロフ) - 分配法則さん» ダーク戦、楽しいですよね！（繰り返すかは別として…）コメントありがとうございます！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 693c6fe782 (このIDを非表示/違反報告)
分配法則 - アラ？ダークリンク戦が楽しいなんて私と同じじゃないですかー！楽しみにしてますよー！ (2015年9月6日 22時) (レス) id: 4200f29251 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ScArlet | 作成日時：2015年9月1日 14時
