薄闇の地 ページ6
血が止まらない。
抑えても抑えても腹部からは血が溢れ、紅の溜まりを広げてく。
脈もどんどん弱まってく。
呼吸が遅く、か細くなり始めて、胸の上下が遅くなる。
止めろ 止まれ 耐えろ
自分の傷など見向きもせず。
自分の神力を流し込んで溢れ出る血と零れ出る霊力を抑え込む。
衰弱していく霊力を感じて、歯軋りをした。
無力。余りにも無力だ。
即席の応急処置は出来るものの、専門的な知識などは無い。
抑々、何も無い見知らぬ地で何が出来る?
共にゲートを潜ったもう一人は、
現地の人間を探しに駆けて行った。
「やめろ……逝くな、主!」
苦々しく口から洩れた言葉は、弱々しく掠れた声だった。
薄暗い路地裏に、濃い血のにおいが漂う。
✼
(喩え神でも力が無ければ)
(__唯の『もの』__)
【第弍話】 横浜:路地裏:快晴→←【第壱話】 横浜:街中:快晴
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乙女になりたい。(プロフ) - お疲れ様でした!!とても楽しい作品でした!! (2020年10月11日 1時) (レス) id: a5fb63b44e (このIDを非表示/違反報告)
焼きまんじゅう(プロフ) - あやとりさん» お久しぶりです、僕の方こそ有難う御座います!続編も合わせ、是非とも宜しく御願いします……♪ (2018年3月10日 22時) (レス) id: 1eccbbab7e (このIDを非表示/違反報告)
あやとり - 焼きまんじゅうさん» ふわぁ…私こそ毎回この作品を楽しませていただいき本当にありがとうございます!これからも頑張ってください! (2018年3月10日 20時) (レス) id: bfcb2a7bd0 (このIDを非表示/違反報告)
焼きまんじゅう(プロフ) - はい、複数人ならば構いませんよ!リクエスト有難う御座います……☆ (2018年3月10日 20時) (レス) id: 1eccbbab7e (このIDを非表示/違反報告)
優梨奈(プロフ) - 粟田口と三条(でもいいんですかね?)でお願いします! (2018年3月10日 20時) (レス) id: 7cf4248c7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:焼きまんじゅう | 作成日時:2017年10月9日 5時