無限の愛をあなたに (ページ11)

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私はいつもと変わらない1日を迎える

ただいつもと違うのが…

瑠姫『よっ。』

大好きな人が横にいるってこと

正直、痩せこけて、腕も点滴の跡でボロボロ、1人で歩くこともできないこんな姿を見られたなかった。

ただ、病院でおばさんと出会ったのも神様がくれた最後のご褒美だから、最後に瑠姫に会いたかった。

「瑠姫、おめでとう。」

『A、ごめん。俺お前が辛いの気づいてあげれなくて。』

「なんで謝るのよ。私こそごめんね、何度も連絡くれてたのに。来てくれてありがとう。」

『…。体調は？』

「今日は割と元気。ねえ、屋上行く？私の特等席教えてあげる。」

屋上はいつも誰もいなくて、1人で泣くにはちょうどいい場所。

今日だけは、どうしても瑠姫を独り占めしたかった。

今日くらいわがまま言っていいよね？

「なんか、世界に2人だけになった気分。」

『俺さ、もしデビューできたらAのこと迎えにいこうと思ってた。』

『Aが好き。俺の隣にいてほしい。』

瑠姫のこんな真剣な顔、久しぶりに見た。

すごく嬉しかった。けど、同時に悲しくなった。

私にはもう時間がないから、瑠姫を悲しませることしかできない。

それでも、私は彼と残りの人生を過ごしたかった。

「私も好き。私の残りの時間、幸せにしてくれる？」

『もちろんだよ。』

ファーストキスの味は、すこししょっぱかった。

瑠姫、ありがとう。

私、もう少し頑張ってみるよ、もっと生きて瑠姫のこれからを見てたい。