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TH「っ…駄目だぁ…」
目が慣れてきて、少しずつ見えてきたのはマネキンの頭や身体だけ。
だんだんと精神がやられて、ぺたぁと座り込んでしまう。
怖いし、疲れたし、
TH「ううっ…Aっ……」
泣いちゃうよ。
その時、ガチャッと遠くから倉庫の開く音がする。
TH「ぁ…」
走らなきゃ。
真っ暗な倉庫を入口からほんの少しだけ差す光を頼りに走る。
だんだんと光が強くなって、少しだけ余裕ぶっていたのかもしれない。
ガタン
大きな柱にぶつかった。
ぐわんと僕の方に倒れてくる。
駄目だ。
逃げられない。
思いっきり目を瞑った。
…
温かい腕に包まれる。
ゆっくり目を開けると、そこには焦った様な美しいあの子の顔。
後ろで、柱が倒れ大きい音がする。
まるでドラマみたいに、綺麗に避けた彼女は、僕を見て"良かった"とにっこり微笑んだ。
TH「ううっ…A〜!!!!」
『ああ、泣かないで、誘拐されてなくて良かった。』
TH「ごめんね…」
『いえ。すぐに見つけてあげられなくてごめんなさい…』
よしよしと頭を撫でられる。
TH「なんで来てるってわかったの?」
『大切な人は舞台上からみても凄く輝いてるものですよ。すぐ見つけられました。』
TH「っ…」
『次からはちゃんと携帯充電して下さいね?』
TH「うんっ。」
気が抜けた様にふわっと笑った彼女に
また僕は恋をした。
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#虹色のササミ(プロフ) - stephさん» ありがとうございます!こんなふうに待ってくれて嬉しい限りです(泣)これからも楽しんで読んでいただけると幸いですっ。 (2021年7月19日 23時) (レス) id: 7e7f40cfe0 (このIDを非表示/違反報告)
steph(プロフ) - 好きです!笑 次も楽しみにしてます!! (2021年7月19日 2時) (レス) id: 69099a3a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:#虹色のササミ | 作成日時:2020年10月31日 17時