３５ tntn視点 大事に思ってるんや ページ36
＿tntn side＿
tn「A。お前とは血ぃ繋がってへんけど大事に思てる。
もう…いなくなったりせんといてな…」
一歩後ろで見守るようにしてあいつ等の話を聞いていたAを見て
なんだかいつでも居なくなれるように準備しとるように見えた俺は
Aの目を見つめながらそう言った。
どうしていつもそんなに一歩後ろから見てるんや。
まるで自分のことじゃない…
例えるなら、物語を読んでる読者みたいな、そんな反応。
“お願いやから居なくならんといて。”
心からそう思って言葉にして伝えてもAは不思議そうに瞬きをするだけやった。
Aは自分がどれだけ大切な存在か分かってへんのや。
あぁ、ダメや。これじゃあ、またすぐに俺の前から消えてしまう。
不安に駆られた。
gr「ふむ。トントン。今日はAを部屋に泊めてやれ。」
tn「は？」
gr「不安なんやろ。」
tn「！」
グルッペンはそう言って自分の部屋に他人を泊める際に使用する
宿泊申請書を渡してきた。
俺がAが居なくなるかもしれへんって
不安になっていることを見抜いたんか…
あぁ、やっぱグルッペンには敵わへんなぁ。
俺がこの学園に入学してすぐの、
ただがむしゃらに寝る暇も惜しんで友人さえ作る時間も持たず
Aとの約束を叶えるために無理しとった時も
グルッペンが止めてくれたんやったっけ。
gr「お前の妹はお前が体を壊してまで
夢を叶えて欲しいなんて言うワガママな奴なのか？」
そう言われたときは頭にきて魔法使用の喧嘩したけど
お互いボロボロになって地面に転がった後
気持ちがすっきりしたんを覚えとる。
tn「…ありがとな。」
gr「なに、俺とトン氏の仲じゃないか。」
宿泊申請書にAの名前と自分の名前を書いてグルッペンに渡せば
その場で受託してくれた。
gr「確かに受け取ったゾ」
『？』
そのやり取りを不思議そうに見ていたAに声をかける。
tn「今日はAの好きなグラタン作ったるからな」
そう言えばAは嬉しそうに微笑んだ。
あの日一緒に食べられなかったグラタン。
tn「今日は…今日こそは一緒に食べような。」
一人で食べた冷めたあのグラタンを味わうのはもう嫌や。
gr「じゃ、皆これで解散だ。ショッピとチーノは推薦入試だったから
もう寮に部屋が用意されてるはずや。鬱、案内してやれ。」
ut「はぁーいグルちゃん。」
＿続く＿
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兎森 めるサブ - これからもゆったりと書いていきますのでゆったりとお付き合いください！ (11月28日 14時) (
レス) id: 082a92caae (このIDを非表示/違反報告)
兎森 めるサブ - 皆さん！この小説を読んでくださりありがとうございます！なぜかログインができなくなっておりまして…。サブ垢でのコメントになりますがお許しください。皆さんのコメントは全て読ませて頂いております！いつも暖かいコメントありがとうございます！ (11月28日 14時) (レス) @page36 id: 082a92caae (このIDを非表示/違反報告)
雪狐🐾❄ - 更新ありがとうございます！！！😍💕 (11月28日 12時) (レス) id: 1adb5b9f1e (このIDを非表示/違反報告)
咲匡(プロフ) - 愛してるッッッ！！！ (11月28日 4時) (レス) id: 10512391e9 (このIDを非表示/違反報告)
宵の月(プロフ) - めっちゃ面白いです！頑張ってください！ (11月13日 16時) (レス) @page34 id: d36d425616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：兎森 める | 作成日時：2023年5月22日 15時
