【episode 79】#You ページ31
先程買ったネックレスを敦にあげた。
喜んでくれるか少しだけ不安だったけど、嬉しそうにしてくれて本当に良かった。
にこにことしている敦を眺めながら思う。
ふと足元でもぞもぞと動いているものが視界に入った。
……太宰さんだった。
「酷いじゃないか、A…
とてもいいのが私の顎に入ったよ…」
いてて…と言いながら立ち上がると、敦の首元で光るネックレスが視界に入ったらしい。
おぉ〜と声を漏らしている。
「似合っているよ、敦君」
「ありがとうございます」
えへへ、と敦は頭をかいて笑っていた。
「ところでA…
少し君に話があるのだけど」
太宰さんは私に向き直ると真剣な顔をして言った。
なんの話だろう、と体が強張る。
太宰さんは優しく笑うと、隣の部屋へと私を通し扉を閉めた。
「あの…話って…？」
恐る恐る太宰さんの目を覗きながら問う。
太宰さんは私をちらりと見ると、
「君…今日芥川君に会ったね？」
太宰さんも私を真剣な目で見つめていた。
「固まったように突っ立っていたよ。
私が触れた途端、解けたように動き出したから…あれはAの異能だろう」
自分の唇を人差し指でなぞりながら私を見る太宰さん。
思わず私は俯いてしまった。
「国木田君たちにはもう話したのかい？」
「はい……」
「そうか、それならわかるよね。
私が言おうとしてること」
こくり、と頷く。
「君が思っているほどマフィアは甘くない。
今回は無事に帰って来られたから良かったけど、次はそうはいかないかもしれない」
「ごめんなさい…」
「責めているわけじゃないよ。
君は芥川君に気に入られてしまったみたいだからね。
もう少し危機感を持って欲しいって話だよ」
太宰さんはにっこりと笑うと私の頭を撫でた。
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コトノハ - 一気読みしてしまいました！敦君の優しさと男前さが上がっていて、個人的にすごくドキドキさせられています！更新楽しみに待ってます！頑張ってくださいね！ (2019年4月21日 8時) (
レス) id: 611c145fdc (このIDを非表示/違反報告)
十六夜(プロフ) - あいさん» ありがとうございます。更新、遅くなってしまいすみません。なるべく早く更新できるよう頑張ります(*^^*) (2018年8月10日 21時) (レス) id: 0ec73a354d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 何度も読み返すくらい好きなお話です！ (2018年8月8日 17時) (レス) id: 66c6f3f00c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 面白いお話で続きが気になります！更新頑張ってください！ (2018年7月16日 16時) (レス) id: 66c6f3f00c (このIDを非表示/違反報告)
十六夜(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます。更新、遅くなってしまいますがお付き合い頂けると幸いです(*^^*) (2018年6月20日 0時) (レス) id: 0ec73a354d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十六夜 | 作成日時：2018年3月11日 10時
