検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:40,183 hit

【episode 61】#You ページ13

武装探偵社はポートマフィアの戦闘集団"黒蜥蜴"に襲撃を受けた。

戦闘力の高い武闘派の集団だったようだけど、武装探偵社の皆さんはあっという間に撃退をした。


私は突然の出来事にただ与謝野先生に押し込まれた机の裏で隠れていることしかできなかった。

だからせめて片付けでも、と思いマフィアによって荒らされた探偵社内を私は必死になって片付けていた。

私は与謝野先生と一緒に、散ったガラスをほうきでまとめている。


「手を切らないようにね」


「はい」


カチャカチャというガラスの音以外に涼しげなカラン…という音が聞こえる。

何の音かと振り返るとどうやら乱歩さんの飲んでいるラムネからしているようだった。


「春野っちー、このビンの中からビー玉取り出してくれる?」


「はいただいま」


社長の秘書である春野さんに頼むと乱歩さんは取り出されたビー玉を眺めてにこにことしていた。

ビー玉は太陽の光に照らされ、綺麗に輝いている。
私はそのビー玉に目を奪われていた。


「国木田くん、僕そろそろ名探偵の仕事に行かないと」


「あぁ、殺人事件の応援ですね」


「この街の警察は僕なしじゃ犯人ひとり捕まえられない。

でもまぁ、僕の異能力"超推理"は探偵社、いやこの国でも最高の異能力だ!
みんなが頼っちゃうのも仕方ないよねぇ」


「頼りにしています、乱歩さん」


国木田さんは片付け途中の資料を片手に言った。
すると乱歩さんは、わかっていればよろしい、とにっこりと微笑む。


「そう、君らは探偵社を名乗っておいてその実猿ほどの推理力もありゃしない。
皆僕の能力、"超推理"のお零れに与っているようなものだよ?」


「凄いですよね、"超推理"
使うと事件の真相が判っちゃう能力なんて」


「探偵社、いえ全異能者の理想です」


「当然だね!」



乱歩さんの異能力は事件の真相が判ってしまう能力のようだ。
頭の良さそうな乱歩さんにピッタリだと思った。


「A、まとめられたかい?
そしたら悪いけど棄てるのお願いするよ」


「はい、わかりました」


私も武装探偵社の皆さんのような、人の役に立てる能力が欲しかったと心から思った。

【episode 62】#You→←【episode 60】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (94 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
152人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

コトノハ - 一気読みしてしまいました!敦君の優しさと男前さが上がっていて、個人的にすごくドキドキさせられています!更新楽しみに待ってます!頑張ってくださいね! (2019年4月21日 8時) (レス) id: 611c145fdc (このIDを非表示/違反報告)
十六夜(プロフ) - あいさん» ありがとうございます。更新、遅くなってしまいすみません。なるべく早く更新できるよう頑張ります(*^^*) (2018年8月10日 21時) (レス) id: 0ec73a354d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 何度も読み返すくらい好きなお話です! (2018年8月8日 17時) (レス) id: 66c6f3f00c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 面白いお話で続きが気になります!更新頑張ってください! (2018年7月16日 16時) (レス) id: 66c6f3f00c (このIDを非表示/違反報告)
十六夜(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます。更新、遅くなってしまいますがお付き合い頂けると幸いです(*^^*) (2018年6月20日 0時) (レス) id: 0ec73a354d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:十六夜 | 作成日時:2018年3月11日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。