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【episode 03】 ページ3

目の前の人はその男に向かって手を振ると、国木田君、と言った。
彼の名前は国木田というらしい。


国木田は額に青筋を立てながら目の前の男に向かって怒鳴り散らした。
けれど目の前の彼はけろりと敦たちに言った。


「彼は私の同僚なのだ。
彼に奢ってもらおう。
君たち名前は?」


「中島…敦ですけど」


「…葉山Aです」


「ついて来たまえ、敦君、Aちゃん。
なにが食べたい?」


すたすたと歩いて行ってしまう彼に急いで歩を進めるA。
そんなAに敦は手を差し出すとAは嬉しそうに微笑みその手を取った。


「A、なにが食べたい?」


「えっと…私は…」


困ったように視線を泳がせると、Aは敦を見つめて、茶漬けが食べたいと控えめに言った。

敦は驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になった。


「うん、僕も茶漬けが食べたいです」


そんな二人を見て彼は笑う。


「餓死寸前の君たちが茶漬けを所望か!
いいよ、国木田君に三十杯くらい奢らせよう」


「俺の金で太っ腹になるな太宰!」


遠くで国木田が彼に吠える。

敦は首をかしげると、太宰?とつぶやいた。




「あぁ、私の名だよ。
太宰治だ」




川で入水をし、自 殺しようとしていた男の名前は太宰治というらしい。






太宰さんの言葉遣いがあやふや…

とにかく優しい敦くんが書きたい。

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十六夜(プロフ) - 胡蝶さん» コメントありがとうございます。励みになります。中也さんの登場が私自身も待ち遠しいです^ ^ (2018年3月10日 11時) (レス) id: e6ba942cc6 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 - 凄くおもしろかったです。夢主ちゃん、中也さんと気が合いそうですね。これからどんな展開になっていくのか楽しみです。 (2018年3月10日 0時) (レス) id: 7857e3d4af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十六夜 | 作成日時:2018年2月27日 22時

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