僕らのアオハル

今すぐ会いたい ページ43

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壱「A、平気か？」
「かーくん…大丈夫だよ」


みんなが家まで送ってくれてる途中、隣を歩いてたかーくんがふとわたしの顔を心配そうに覗き込んできて慌てて笑顔を作るけど、お母さんに会ってくると言ったまこが心配でしょうがない。


壱「慎が心配？」
「…うん」
壱「まあ気持ちはわかるけど。でも慎なら大丈夫やって」
「でも…っ」
壱「あいつ、Aのためなら何でもできるから」


な？と笑って頭を撫でてくれるかーくんに、少しだけ安心する。家に着いてみんなとばいばいしたあとすぐに鳴り響くわたしのスマホ。画面には"まこ"の名前が表示されていて、慌てて電話にでるといつもと同じまこの声が電話越しに届いた。


「もしもしまこ！？」
『A？今どこ？』
「え…家、だけど…」
『今からいく！』
「え…ってまこ！？…切れちゃった」


今からいく、とだけ言われて一方的に切られた電話。慌てて玄関の外へ出て待っているとまこも家にいたのか、ほんの数分でまこがやってきた。


「まこ！！」
慎「バカ、何で外にいるんだよ！」
「だってっ、」
慎「またなんかあったらどうすんだよ！」
「ご、めん…なさい」
慎「…とりあえず、俺んちいこ」


はぁ、とため息をついたまこに手を引かれてほんの数時間前までいたまこの家へ向かう。さっきと違ってまこがいるだけでほっとして、落ち着く場所になる。


「まこ…？」
慎「…俺の話、聞いてくれる？」


ソファに並んで座って真剣な顔でそう言うまこに向き直して、小さく頷く。それからまこはゆっくりと話し始めた。






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