けじめ ページ40
、
突然わたしの上から退いてわたしの腕を引っ張って起き上がらせたかと思うとそのままわたしを抱き締めて腕の中に閉じ込めるまこ。ふわっとまこの香りに包まれて、すごく安心する。
慎「……ごめん」
「なんでまこが謝るの…?」
慎「俺のせいで傷つけたから。俺の問題なのにAのこと巻き込んでっ、」
自分のせいだって言いながらわたしを抱き締めていたまこの体を離して目を合わすと泣きそうに揺れるまこの瞳。まこのそんな顔…見たくない。
「まこのせいじゃない…巻き込んだなんて言わないでよ…っ」
慎「でも、っ…」
「わたしはっまこが一人で苦しんでる方が辛いよ…!」
止まったはずの涙がまたぽろっと溢れてきて思わず俯く。そんなわたしのほっぺに手を添えたまこに上を向かされてまた目線が絡み合った。
慎「…Aは汚くなんかないよ」
「……まこ、」
慎「俺がAのこと嫌いになんてなるわけないだろ」
さっき思わず呟いた「嫌いにならないで」の言葉。それに対しての返事だと分かって嬉しくて、安心して、また泣いてしまったわたしの顎を掴んだまこの顔が近づいてくる。
慎「…逃げないならほんとにするけど」
動きを止めてぼそりと呟いたまこはわたしが逃げるのを待つように止まったまま。だけどわたしは不思議と逃げたいなんて思わなくて、きゅっとまこの服を掴むとそれを合図に止まってたまこの顔がゆっくりと近づいてきて、とっさに目を閉じた…けど、いつまで経っても触れない唇に思わず目を開けると、唇が重なる寸前でピタリと止まってるまこ。
慎「……やっぱやめた」
「へ……」
慎「ちゃんとけじめつけてからにする」
「け、けじめ…?」
慎「順番間違えたら壱馬さんたちに怒られそうだし」
そう言って頭を撫でてわたしから離れるまこはいつもみたいに笑ってて、だけどいつものまこよりもずっと優しくて、かっこよく見えた。
、
595人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや - 読ましてもらってますこれからもがんばってください!!!!!!!!!!! (2019年9月29日 13時) (レス) id: 674af23c92 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - 佐野慎さん» ありがとうございます!わたしもまことくん推しでついまことくん贔屓になるのでぜひまこ推しの方に読んでいただきたかったので嬉しいです、、! (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - 狼さん» ありがとうございます、、!これからも守られますよ〜〜!! (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - さくらさん» お返事遅くなりました、、ありがとうございます!これからも更新頑張ります!! (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
佐野慎(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!!まこっちゃあああん(推し)!!無事であってほしいです…!急なコメント失礼しました笑。 (2019年9月15日 20時) (レス) id: eb52afa9d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぺこ | 作成日時:2019年8月31日 13時