まこの家 ページ35
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まこのお母さんに久しぶりに会った。
まこはお母さんに会った途端これでもかってくらい震える手でわたしの手を強く握ってきて、まこを少しでも安心させてあげたくてまこの手をわたしも強く握り返した。
「まこ、大丈夫…？」
慎「ん、平気だよ、ごめん」
少し笑ってわたしの腕を引き抱き寄せるまこ。少し痛いくらい抱きしめられて、わたしもまこの背中に腕を回した。
男「あ、ねえ！慎くんのお友達の子！」
「あ……まこのお母さんの、」
やっぱりまこのことが心配で、まこのお母さんと少しだけでも話をしたくてみんなに適当にごまかして一人で学校を出ようとしたとき声をかけられて、振り返ればこの間まこのお母さんと一緒にいた男の人だった。
男「頼みたいことがあるんだけど…いいかな？」
「……わたしに？」
男「そう。慎くんに渡して欲しいものがあるんだけど」
「まこに、ですか…？」
男「あの子の母親が息子に久しぶりに会うからって用意してたんだけどさ、あの二人あんな感じじゃん。でも俺もあの子の母親も心配してんだよ。いろいろあったみたいだけどさ、たった一人の息子なわけだし。でも直接渡すのは無理っぽいし…頼めるかな？」
少し申し訳なさそうにそう言われて、まこのお母さんが本当はまこのことを想ってるんだって思うとほっとした。本当は、ちゃんとまこのことを大切に想ってるんだ。それが分かって嬉しくて頷くと安心したように笑った男の人。家にあるから、と連れられてわたしはまこの家に向かった。
男「どうぞ、上がって」
「…おじゃまします、」
何度もきたことのあるまこの家だけど、まこがいないだけで知らないところみたい。まこのお母さんはいなくて、部屋にこの男の人と二人きりなことに急に怖くなる。
「…あのっ、」
早く渡したいものを受け取って帰ろう、そう思ったのに、突然ドンっと押されてソファに倒れこむわたしの体。びっくりして起き上がろうとしてもすぐにわたしの上に覆い被さってくる男の人に、頭の中が真っ白になる。
「やっ、なに……っ」
男「いやーチョロすぎて笑ったわ。そんなにあの慎とかいうガキが大事？」
「なに……どういうこと、」
男「あんなやつのこと俺らが大事に思ってるわけねえだろ」
そう言ってニヤリと笑う男の人に、さっきの話が嘘だったんだって気づいた。その瞬間騙された自分の情けなさと、まこのことを大切だって言ってくれたのが嘘だったことへの悲しさでポロ、と涙が溢れた。
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あや - 読ましてもらってますこれからもがんばってください！！！！！！！！！！！ (2019年9月29日 13時) (
レス) id: 674af23c92 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - 佐野慎さん» ありがとうございます！わたしもまことくん推しでついまことくん贔屓になるのでぜひまこ推しの方に読んでいただきたかったので嬉しいです、、！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - 狼さん» ありがとうございます、、！これからも守られますよ〜〜！！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - さくらさん» お返事遅くなりました、、ありがとうございます！これからも更新頑張ります！！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
佐野慎(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！！まこっちゃあああん(推し)！！無事であってほしいです…！急なコメント失礼しました笑。 (2019年9月15日 20時) (レス) id: eb52afa9d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺこ | 作成日時：2019年8月31日 13時
