シンデレラレボリューション【伏黒恵】

#45 ページ46

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時が流れるのは早いもので、気が付けば沖縄から帰宅し、数日が経っていた。

特に変わったこともなく、いつも通りの日々を過ごしていた。


...と、言いたいところなんだけど。



私はあれからと言うもの恵のことを避けてしまっていた。それも結構深刻なほどに。

別に恵のことが嫌いになった訳じゃない。むしろ相変わらず淡い恋心のようなものを抱いているのだけど...

だからこそだ。必要以上に気にしてしまって避けてしまう。これが好き避けと言うやつなのだろうか。

あれだけ2人で行動することも多かったと言うのに、今は2人きりになることを徹底的に避けて行動をしていた。

徹底的にってどのくらいよ？と聞かれれば、それはもう本当に徹底的にだ。


体術トレーニングの時間は恵とペアになるのを避ける為に、なるべく他の人のところにくっついているし、よく行くゲーセンも今は2:2に分かれることがないように野薔薇と悠仁にくっついている。

夕食の時間もだ。
基本的に共有スペースに集まり、みんなで机を囲んで食事をする私達。食べるのが早い悠仁と定期的にダイエットがどうのこうのと言い出す野薔薇は、先に食べ終わり早々と自室へ戻って行く事が多かったりするので、そんな時はいつも恵と2人で夕食の時間を過ごしていた。

けれど、今はそんな事態になってしまっては困ると、悠仁に負けないほど早くに食事を終わらせた。


他にも2人きりになりそうな場面に出くわせば、その都度2人きりにならないようにと行動をした。

4人でいる時はそれなりに会話もするんだけど...ね。


やっぱり沖縄マジックが解けた事で、気まずさが大爆発していた。
良い意味でも悪い意味でも、恵を見る度に"忘れられない思い出"が脳裏にチラついてしまって。




はぁ...と、溜め息がこぼれ落ちる。






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