シンデレラレボリューション【伏黒恵】

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ホテルを出た私達は海辺をそれなりにブラブラし、お昼を食べ、最後は国際通りで食べ歩きをしつつお土産を選んでいた。

本来ならば水族館に行く予定があったものの、伊地知さんが帰ってしまった為に車を運転できる人がいないので泣く泣く断念した。仕方はないとは言え少し残念。



お土産屋さんではまず最初に悠仁と野薔薇へのお土産を選んでいた。

しかし、お土産屋さんの数は数え切れない程あると言うのになかなか2人に合ったお土産を選べず...。平気で1時間近く経ってしまう。

沖縄は変わった面白いお土産も多いので、悠仁のお土産には「あれもいい！」「これもいい！」と色々候補が出るものの、野薔薇のお土産に関してはまじで頭を悩ませていた。

けれど、色々と出した悠仁のお土産候補にも恵が「こんなのドンキで買えばいいだろ、わざわざ沖縄で買うな」と毎回文句を言うのでなかなか決まらなかった。


結局あれから更に数十分悩み、悠仁にはゴーヤサンダルを、野薔薇には沖縄の塩を使ったホームスパセットを割り勘で購入。
結局悠仁のはネタに走ったが、ゴーヤサンダルは沖縄味が強いので恵の許しが出た。2人とも喜んでくれるといいな。


その後は先生や先輩達へのお土産を選ぶ時間となる予定だったのだが、恵が突然カゴを持ち出し、適当にお菓子をポイポイとカゴに放り込み出したので三度見する。



『なにやってんの？これ全部買うの？恵そんなにお菓子好きだったっけ』

「ちげーよ。先生と先輩達の土産買うんだろ」

『そうだけど...、選ばないの？こんな適当？！』



どうやら勝手に先生と先輩達のお土産を購入しようとしていた模様。なんでそんな適当なことすんの！と問えば「ひとりひとりに選んでたらキリねぇだろ」と一言。...まあ確かにそうなんだけど。お土産選ぶ時間も楽しいのに！少しムッとする私。



「つーか、適当つったってこんだけ量買えばそれぞれ勝手に好きなの見つけて食ってくれるだろ。土産もプレゼントも気持ちが篭ってればそれでいい」

『それ物あげる側が言うセリフじゃないから！しかも適当って認めてるのに気持ちが篭ってるとか矛盾しすぎでしょ！』

「...うるせぇ」


所詮はただの出張土産だと言う恵。
悠仁と野薔薇へのお土産選びが相当面倒だったのだろう。
本当に冷めた男だと思うものの、カゴいっぱいに入っているお土産を見れば「まあこれだけあれば喜んで貰えるか」と私も納得した。



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