シンデレラレボリューション【伏黒恵】

#23 ページ24

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夕日に一面を包まれた、オレンジが広がる海辺を私達は歩いていた。

恵が突然機転を利かせてくれたおかげで、今日初めての「沖縄」を堪能することができてご機嫌な私。
今日1日小学生か！という程に単純な自分にそろそろ笑えてくる。


着替えの時に悠仁が選んでくれた「あいらぶ沖縄Tシャツ」を着るか、先日野薔薇とショッピングに出掛けた際に購入した花柄のワンピースを着るかで数分迷ったのだが、その間トイレに閉じ込められている恵が「良いから早く着替えろ、あの変なTシャツはやめろ」とうるさかったので仕方なくワンピースにした。
本当は「あいらぶ沖縄Tシャツ」に少し気持ちが傾いていたんだけど。

けれど、仕方なく着たそのワンピースも沖縄の海辺にはすごくマッチしていて、東京で着るよりも可愛いさが何倍にも増したので余計気分が良くなっていた。



しばらく海辺を歩いて、貝を拾ったり、足だけ海に入ったりとかして。

恵に「俺は入らねぇからな」と言われたけど、そんなの無視して無理矢理腕を引っ張って海に引きこんだら怒られた。
足元だけとはいえ勢いよく海に入ったので、水が跳ねてびしょびしょになってる恵のズボンを見て笑う。



砂浜にみんなの似顔絵も描いた。


まずは私と恵の絵。
『恵の顔って絵にすると難しいよねー』なんて言いながらも描き終えたものを恵に見せれば、「俺こんな幸薄そうな顔してるか」とツッコまれる。

『なら普段からもっとから笑いなさいよ』と言いながら恵の似顔絵の口の部分を消してニコニコの口に描き換えれば、それはそれでおかしくて笑った。

そうすれば恵が「そういう自分の絵はどうなってんだ」と、あまりに美化されている私の似顔絵を見て文句を言うので『女の子は可愛くて当然でしょ？』と口を尖らせた。


そのまま悠仁や野薔薇の絵も描いて、そうだ2年生のみんなの絵も描こうよ！恵にも木の棒を渡す。


みんなの顔を思い出しながら


『真希さんと恵ってやっぱりちょっと似てるよね』

「そうか？」

『狗巻先輩って目大きいよね』

「言われてみれば確かにな」


なんて話しながら真剣に描いていた。

...のに、気付いた頃にはどっちが上手くパンダ先輩を描けるか対決になっていた。


『恵のはパンダ先輩じゃなくてシャンシャンだよそれ』

「お前のもおかしいだろ、それベビー服に付いてるパンダだろ」



しかしお互い譲らず。
2人では決着が着きそうにないので、これは写真に撮ってみんなに投票して貰おう。




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