【銀魂】まっすぐ兎

非日常は突然に ページ4

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「え！？弟か妹が！？」


突然言い渡された江華の妊娠の話に目を丸くして叫んだ。


「おう！喜べA！お前にも兄弟が出来たんだぞ！」

誇らしげに言う星海坊主こと神晃を無視して、江華へと駆け寄る。


「母さん大丈夫？お腹痛くない？辛くない？」

以前、妊娠や出産がどれだけ辛いものかを聞いたAは心配そうな瞳で見つめる。


「え、ちょAちゃん？無視しないでくれる？」


そんな声も無視して、まだ大きくはなっていないお腹を優しく撫でる。


「ええ大丈夫よ。ありがとう、A。」


そして優しく笑いかける。

その笑顔に安心し、いくらか心も落ち着いていた。


「だから無視しないでって、お父さん泣いちゃうよ？近所の子から冷めた目で見られちゃうよ？それでいいの？」


それでも無視を決め込み、話し続ける。


それが嫌になったのか、何やら叫びながら家を飛び出していってしまった。


「あっ、ちょ、父さん！？」


どちらも自分の父親と旦那に呆れ顔。


「無視したこと結構響いたみたいね。」

「だって、父さん後少しで行っちゃうから無視すればもっといてくれるって思ったんだもん･･･。」


一人で買い物に行ったりご飯を作ったりと同じくらいの子達より大人びているが、実際はまだ幼い子供。

父が行ってしまう。暫く会えないという事実は辛いものだった。


「わかった。じゃあ、謝ってこようか。」

涙目になっているAの頭を撫でて立ち上がろうとした。


「あ、駄目だよ母さんは！」

私が行ってくるから。


そう言い走って神晃の行った道を辿りながら追いかけていく。


「････ごめんね。」


そう言ったその顔は、いつもと違って暗かった。




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