想い想われーifー【相澤消太】[僕のヒーローアカデミア] (ページ6)

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【試作品】ページ6

『消太さん！見てください！』

嬉しそうにはしゃぐAに呼ばれ見てみると

動かないはずの腕が上がっていた

「サポート科の試作品？」

『はい！医療系のサポート品を作る生徒がいてその試作品を私にって！』

先生達の誰かがAに渡したのだろう

重そうな器具を腕全体にまとわせながらも軽々と腕を上げたり曲げたり

嬉しそうなAがブンブンと腕を振り回していた

「今日一日それなのか？」

『はい！まぁ壊れたらそこまでなんですが…』

いつものように笑いながら腕を動かすA

『ねぇ消太さん？』

「なん…っ！！！」

いきなり話しかけてきたと思えば今度はいきなり抱きついてきて首に腕を回してきた

驚いた拍子に座っていた椅子から落ち二人して床に倒れ込んだ

「おい…」

『ふふっ！私も一度こうして見たかったんです！』

そう言うと愛おしそうに髪を撫でたりヒゲを触ったり

初めてのものを触るかのようにしていた

「やめろ。くすぐったい」

『消太さんはいつもこうしてるじゃないですか？』

「俺は顔には触ってないだろ」

『じゃあこうですか？』

優しくそう言うとお互いの額をくっつけ目を閉じ体温を確かめるかのようだった

『私消太さんにこうやってされるの大好きだったんです…』

「そうだったのか？」

『ふふっ…だって安心しません？誰かがここにいるんだなーって…』

「いつも手を握ってるだろ？」

『手を握るのも好きなんですけどやっぱりこうやって近くにいると安心します……』

義足をつけていない短い足

小さな体は相澤の体の上に乗っているがあまり重さを感じない

床に手をついていたがいつの間にかAの頬に手を添え相澤も目を閉じていた

『ふふっ…今日は私が上に乗ってるから私からキスできますね？』

意地悪そうに言った声だが優しい声色

柔らかい唇が重なりいつもとは少し違う優しいキスを感じた

「Aのキスは優しいな」

『消太さんも優しいです…』

「人に言われると恥ずかしいな…」

『ふふっ！本当のことですから！』

癖だったのか笑う時に口に手を添えて笑う仕草

お嬢様。までとは行かないが上品な笑い方だった

『こうやって腕が使えたらいつでも消太さんに抱きつけるんですね……』

「腕が使えなくても俺が抱きしめる」

『男前ですね？』

そう言って抱きしめる腕の強さを強めた

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